ソニーグループ、EV事業に本格参入 今春に事業会社を設立
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ソニーグループは4日(米国現地時間)、世界最大級の民生技術の展示会「CES 2022」(米国ラスベガスで開催)に出展し、電気自動車(EV)事業に本格参入すると発表した。今春をめどにEV事業会社を設立し、事業展開を進める計画だ。
同社は2020年12月、欧州で公道走行テストを開始。車内外に搭載されたイメージング・センシング技術や、ヒューマンマシンインタフェース(HMI)システムなどの安全性の検証に着手した。昨年4月からは5G走行試験を開始している。
展示会では、SUVタイプの試作車「VISION-S 02」を披露。試作車は、公道走行試験を実施しているプロトタイプの「VISION-S 01」と共通のEV・クラウドプラットフォームを採用。広い室内空間を活用したエンターテインメント体験、7人乗りのバリエーションなどを通して、多様化するライフスタイルに対応する考えだ。
安全面については、高感度・広範囲の「CMOSイメージセンサー」や立体空間を3Dで正確に把握する「LiDAR」など、360度に張りめぐらされたセンサーにより、周辺環境の把握をリアルタイムに行う。緊急車両の走行など周辺の状況を的確に判断できるように、車内の音響システムや「HMIシステム」と連携したドライバーインタラクションも提供する。欧州で、「ADAS(運転支援機能)Level2+」の公道リリースに向けた機能検証を実施しているという。
エンターテインメントの面では、立体的な音響を実現するシートスピーカーと、「360 Reality Audio」に対応したストリーミングサービスによって、生演奏のような音楽体験を提供。加えて、車内前方のパノラミックスクリーンとリアシートのディスプレイによる臨場感のある映像の提供を目的に、映像配信サービス「BRAVIA CORE for VISION-S」を搭載している。
さらに、5G通信を含むモバイル通信を活用し、車両とクラウドシステムを連携させることにより、車両設定、キー施錠、ユーザー設定が同期される昨日を備えている。
事業会社「ソニーモビリティ」による本格的な市場投入
同社は取り組みを加速させるため、今春に事業会社「ソニーモビリティ(株)」を設立し、EVの本格的な市場投入を検討する方針だ。
ソニーモビリティでは、AI・ロボティクス技術を活用し、日常的にロボットと共生する世界の実現を目指す。エンターテインメントロボット「aibo」やドローン「Airpeak」に「VISION-S」を加え、さまざまな領域で新たな価値を創造するとしている。
【木村 祐作】
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