2024年11月22日( 金 )

【縄文道通信第86号】縄文道は古神道につながる~縄文道―武士道―未来道

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(一社)縄文道研究所

 NetIB-Newsでは、(一社)縄文道研究所の「縄文道通信」を掲載していく。
 今回は第86号の記事を紹介する。

縄文以来の日本の霊性と神道について

1. 縄文文化は約1万4,000年継続した世界的に稀有な文化である。

1万6,500年前:縄文草創期
2,500~2800年前:晩期、弥生文化開始前

2. 日本の精神性の系譜から源流で基層でもある。

縄文道―古神道
武士道―神道、仏教、儒教の日本人の倫理、道徳体系

3. 古神道とは

 ・縄文文化で形成された日本人の精神性(霊性)の基層は、紀元前660年の初代天皇・神武天皇即位以降の神道へ影響を与えた。

 ・江戸時代の契沖、荷田春満、賀茂真淵、本居宣長、平田篤胤が江戸の国学の大家と言われる。日本人の精神性に影響を与えた仏教、儒教の思想も削り落とした最後の純粋性が「古神道」で、とくに平田篤胤が最高の境地まで極めたことで知られている。この古神道の考えは明治維新に多大な影響を与えた。

4. 古神道は、日本人の自然信仰、祖先信仰、精霊(言霊信仰)、すなわちアニミズムの世界ながら、最も日本人の精神性の源流である。

日本倫理思想家・和辻哲郎著『日本倫理思想史』
「古代、縄文時代において太陽を崇拝し、自然とともに生きることが人々の倫理観の中心であった。」
清い―禊、祓い
禊 ―海、川、湖などの清浄な水で汚れた身体を清める自然な行為
祓い―罪、汚れ、疫病、厄災を取り除く神道儀式

5. 神々と人間をつなぐ言葉に宿る霊―言霊

「古代の日本人は言葉に霊が宿っており、その霊の持つ力が働いて言葉に表すことを実現すると考えていた。言霊の象徴は和歌に表れ、代表が万葉集である。」

 大和言葉と古代から話し言葉で使われていたオノマトペである。オノマトペは約4,500字ある。

大和言葉(漢字、外来語を除く本来の和語)
うみ、やま、そら、さと、くも、ありがとう、さようなら、おもてなし、おぼろ、あかつき、たまゆら、おくゆかし、たおやか、いとおかし、おおむね、きよらか、おもむき、こころばかり、おもかげ…

オノマトペ(擬声語、擬態語、4,500字あり)
『日本語オノマトペ辞典』(小野正弘編集、小学館)
キラキラ、ニコニコ、ランラン、ドンドン、イキイキ、ギラギラ、ポカポカ、カンカン、ゴロゴロ、しとしと、ばたばた、がばがば、ぐっちょり、ぴちゃぴちゃ、ばかばか、ふらふら、まざまざ、かりかり、くすくす、にこにこ、ルンルン、じわじわ…

例:日本人に勇気と元気を与える言葉。
 キラキラ―キラキラと輝き
 ニコニコ―ニコニコと笑顔を絶やさず
 ランラン―ランランと目を輝かして
 ドンドン―ドンドン前向きに
 イキイキ―イキイキと生き抜こう

 日本語は約8万語に上る世界最大の語彙をもち、世界の言語をすべて包含できる。漢字、かたかな、ひらがな、外来語を有し、基本語のオノマトペ、大和言葉は縄文語である。

結論:縄文文化1万4,000年は、日本人の心の故郷である古神道を生み出した。
 ・言霊―言葉の霊の力を有する縄文語を育んだ。
 ・清らかさを象徴する禊と祓いの習慣の基礎を形成し、清い、美しい、平安文学の「ものの、あわれ」の原点でもある。 
 ・自然、祖先、言霊―信仰を育て、日本人の心の原型を形成した。


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