連合支配下立憲が参院選惨敗に突進
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NetIB-Newsでは、政治経済学者の植草一秀氏のブログ記事から一部を抜粋して紹介する。今回は主権者に対し、「立憲民主党に清き一票を投じない」ことを求めた4月24日付けの記事を紹介する。
5月29日に新潟県知事選が実施される。
現職の花角英世知事と片桐奈保美氏が立候補を表明している。
片桐奈保美氏は原発を再稼働させないことを訴えている。
自公は花角氏の推薦を決定。
国民は花角氏の支持を決めた。
共産、社民は片桐氏の推薦を決めている。
事実上、花角氏と片桐氏の一騎打ちになると見られる。
立憲民主党は自主投票とした。
立憲民主党の支持母体である連合新潟が花角氏支持を決めたためだ。
立憲民主党の病巣がくっきりと表れている。
立憲民主党が連合に支配されてしまっている。
その連合を支配するのは6産別。
6産別とは電力総連、電機連合、自動車総連、基幹労連、UAゼンセン、JAMのこと。
大企業御用組合連合だ。
かつての「同盟」の系譜を引く。
同盟は民社党の支援母体として創設された。
民社党は1960年にCIAの資金援助で創設された。
革新陣営に隠れ与党を創出し、革新陣営が一枚岩で結束するのを妨害するための工作だった。
連合は同盟系組合と総評系組合を軸に4つのナショナルセンターが統合されて創設された。
しかし、時間が経過し、その実権を旧同盟系組合が握った。
連合加盟労働者約700万人のうち、約400万人が6産別所属。
連合加盟労働者は労働者全体の1割に過ぎない。
6産別は労働者全体の6%に過ぎない存在。
大企業御用組合の労働者は貴族労働者。
一般労働者と利害を共有しない。
6産別は
原発推進、戦争法制容認、消費税増税推進、の基本スタンスを保持していると考えられる。
連合会長に芳野友子氏が就任し、自民党に急接近。
この連合が共産党を含む野党共闘を攻撃し、野党共闘が瓦解した。
2021年10月衆院総選挙における立憲民主党惨敗は、立憲民主党が連合の軍門に下り、野党共闘を否定したために生じたもの。
この流れを現在の立憲民主党が継承している。
日本政治の刷新を求める主権者は立憲民主党支持から一斉に離散した。
いまや、立憲民主党が支持、推薦、公認することは選挙敗北の保証付与に近い状態が生まれている。
長崎県知事選、石川県知事選、京都府儀補選で立憲が支持、推薦。公認した候補が軒並み落選。
この意味で、立憲民主党が片桐奈保美氏を推薦せず、自主投票としたことは片桐氏にとっての吉報である。
立憲民主党が片桐氏を推薦していたら、片桐氏の勝利は彼方に離散していたと考えられる。
それにしても、連合新潟が花角氏支持だから片桐氏を支持、推薦できない立憲民主党は情けない。
しかし、これはこれでよいだろう。
連合6産別は原子力ムラの中枢に位置する明確な原発推進勢力だ。
この勢力の支配下に移行した立憲民主党を支持する改革指向の国民は極めて少ない。
自公の支持者は自公を支持するのだから、当然、立憲を支持しない。
「政策連合」は連合の中核を既得権勢力が占有していることから「市民連合」と一線を画してきた。
原発推進、戦争法制容認、消費税増税推進の勢力と共闘することは矛盾そのものを意味するからだ。
私たちは、戦争法制廃止、原発廃止、消費税減税・廃止の3つの基本政策を共有する市民と政治勢力による「政策連合」構築を訴えてきた。
「市民連合」に再三、申し入れをしてきたが、「市民連合」は応答がまったくない。
「市民連合」が連合の右傾化加速によって大失速しているのは当然の帰結。
新潟県の原発を再稼働させることは許されない。
片桐氏は立憲民主党が支持を決めなかったことで強いフォローの風を受ける。
私たちは原発について明確な判断を示さなければならない。
ウクライナでの戦乱は原発の危険性を改めて浮かび上がらせた。
原発は存在すること自体が無限大リスクなのだ。
原発にミサイル攻撃が行われれば、フクシマ原発事故以上の災厄が発生する。
原発攻撃は国際法違反だと主張しても、実際に攻撃が行われれば、理屈よりも現実が重みを発揮する。
日本全体に原発が散りばめられている。
しかも、日本列島は無数の活断層の上に立地している。
原発は基本的に700ガルの揺れにしか耐えられない基準で創設されてきた。
関東大震災の揺れがこの規模であるとの間違った前提で設計されてきたのだ。
ところが、現実に発生する多くの地震の揺れが700ガルをはるかに超えることが確認されてしまった。
※続きは4月24日のメルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」「連合支配下立憲が参院選惨敗に突進」で。
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