天国と地獄のある世界(2)日本では想像できない天国
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安倍さん、ローマ法王から100兆円もらう
国際情報に精通しているCがしゃべり出した。「安倍さんが首相時代にローマ法王を表敬訪問した際に100兆円いただいた。味食らって岸田首相も同様にローマへ飛んだ。しかし、お恵みをもらったかどうかは定かではない」。目を丸くしてBは「単位が違うのではないか?100億円だろう」と問い詰めてきた。Cは「いや間違いないよ。100兆円だ」と明快に答えた。Bの声が大きくなった。「その金は一体、どこに置いてあるのか」と詰め寄った。
Bにとって理解できないことばかり。まったく信じられず、猜疑心の塊のような顔に怒りの表情が露わになっている。Cは涼しげに「日本銀行の金庫に寝かしてあるのだろう」と返答。「信用できないならば、信用しなくても結構」と蔑むような顔つきになってきた。
宗教マネー、王国マネーの蓄積期間は超ロング
BとCの険悪な空気に割って入ったのがAである。「世界一の金持ちは宗教マネーと王朝マネーと言われている。何せ蓄積期間が比べものにならない。ローマ法王の組織は1,500年間も貯えてきたのだ。その辺りのIT成り金たちが20兆円、30兆円の資産を自慢しても鼻くそみたいなものである」と物知り顔で解説して見せた。Aの持論にはBも冷静さを取り戻して耳を傾けた。地獄の淵に立たされている日本では信じられない話である。
続けてAは、ウクライナ侵略の裏側の資金の流れを説明する。「ウクライナの物損は18兆円に達しているそうだ。スターリンがウクライナを略奪する前は、同地域の実質的な当事者はユダヤ人であった。終戦後のウクライナ復興の資金をユダヤ人たちが中心に調達する動きがあるという。イスラエル国家が資金を捻出するというのではない。ユダヤ民族の繋がりで富豪たちが信じられないマネーを掌握している。日本円でいうと1京円規模という」。猜疑心の塊であったBまでが身を乗り出してきた。
アジア王朝の資金力に驚く
「激動・乱世の時代に素性のわからない強大な資金が飛び交うであろう。そんな馬鹿なことがあるか、と否定せずに耳を傾向けた方がよさそうである」とCが諭すような口調で論を張る。Aの話がとどめを刺した。「アジアのある王朝はアジアの大国に24兆ドルを貸していたそうな」から始まった。「おいおい、24億ドルの間違いではないか」とBがまた追求する。「いや間違いない。兆ドルの単位だ」ときっぱりと断言した。このAの自信満々の応対に、Bは「1ドル150円と換算したら3,600兆円になるな」とつぶやいた。
最初は3,000億ドルの返済から交渉が始まったそうだ。それから借入総額の半分の返済にまで交渉が煮詰まってきた。この交渉過程を耳にした大国のトップは「全額支払え!」と命じたという。
Aは解説する。「近々、アジアで首脳会議が開催される。大国のトップはウクライナ支援一辺倒で、会議の流れを決定されてはたまらない。1国でも味方につけたいという計算をしていたから、全額を返済したのだ」という見立てだ。「返済された王朝側はその1割でも国民のために使えば、国民が幸せになるに間違いない」とBはつらつらと考えた。まさしく世界には天国のような話が飛び交っているのである。
(了)
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