2024年11月20日( 水 )

【コロナ禍を越えて(3)】老人は豊かなり

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 コロナ禍を超えて老人たちの動きが活発となってきた。隣に住む70歳のオヤジは1週間前、北海道へ旅行した。年に5回ほど国内旅行を楽しんでいる。コロナ禍前はたまに海外へも飛んでいた。

 奥さんは足を怪我してから留守番が増えたが、久しぶりに女友達らと国内旅行中である。「いくらでも金がありますね」と親しい仲での嫌味を言ったら、「子どもいないし、残してもどうにもならない。死ぬまでには使い切る」と目標が明確である。良き時代を走ってきた世代は、死ぬまでツキがある。

 向かいの旦那は71歳。趣味は庭いじりと魚釣りである。町内会の役職も多忙。本当に休む暇もない。先日、神奈川県三浦半島で孫たちと3日間過ごしてきた。「孫たち相手では疲れてしまう」と言いながら、顔は嬉々とした表情だ。

 今後、日本は食糧危機に襲われるとみられるが、70歳以上の年寄りたちは貯えを使いはたすまで優雅に人生を全うできそうだ。若者たちの未来は真っ暗闇である。

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