2024年12月23日( 月 )

気になる新・長崎県立図書館のデザインの行方は?

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注目される14日の公開プレゼン

kaigi2 長崎県大村市に建設予定の「県立・大村市立一体型図書館(仮称)」の設計業務について、6月14日(日)午後1時から、大村市の長崎県教育センターで、プロポーザル審査における公開プレゼンテーションが実施される。さまざまな自治体で趣向を凝らした図書館が整備されているなか、はたして長崎県の新しい図書館はどのようなデザインになるのだろうか。

 今回、手を挙げたのは各々2者の構成員からなるJV6者。14日は、1次審査で残った5者がプレゼンを行う予定だ。その顔ぶれは伏せられているが、代表構成員には、募集条件で5,000m2以上の図書館を設計した実績が求められており、その面子は気になるところ。しかし、所管の長崎県教育委員会生涯学習課 新県立図書館整備室は、新図書館の整備計画に関連する他図書館視察の実施などについて、「プロポーザル審査の期間中なのでお答えできない」とコメント。過去の経緯から、応募者を推測することもできず、新図書館のデザインの行方は秘密のベールに覆われている。

 一方、関係者によると、複数の県担当者が2014年2月、従来の図書館のイメージを一新した近代的なデザインが光る山梨県立図書館(12年11月開館)を視察しているという。この図書館の設計に携わったのは(株)久米設計(本社:東京都江東区)だ。同社は、長崎県島原市の雲仙岳災害記念館(施工:奥村組・谷川建設・三青)や、長崎市の長崎原爆資料館(施工:大林組・大日本土木・谷川建設・西津建設・カギヤマ建設)を設計。少なくとも同社レベルのデザインが採用される可能性は高いと言える。

同じく一体整備の高知を参考

 2自治体の図書館一体整備という点で、長崎県は、現在建設中の高知県と高知市による一体整備の新図書館を参考にしている。約2年前の13年5月、県担当者は高知県を訪れ、同県の新図書館整備課長などに建設計画や審議方法の進め方などについてヒアリングを実施。検討委員会の資料や議事録などを含めてホームページに掲載するなどオープン姿勢の高知を参考に、長崎県の新図書館も設計業者のプレゼンを公開。審査委員会の審議は当日非公開だが、結果と内容については後日公表されるという。この姿勢は、審議のプロセスを一切非公開としているどこかの県出資財団にも見習っていただきたい。

 長崎県の新図書館の設計業務委託料は、2億5,400万円以下が想定されており、建築設計士にとっては腕の見せどころ。それぞれの実績を土台に行われるJV5者の技術提案に関するプレゼンは、当日受付で定員120名まで傍聴が可能となっている。

【山下 康太】

 

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