アントレ40周年事業開催~博多大丸と共に
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エステティックサロン、(株)アントレ(本社:福岡市中央区、安東友子代表)が6月13日、創業40周年記念事業講演会「食と脳のアンチエイジング」を(株)博多大丸の主催、(株)大塚製薬、(株)アントレの後援で開催した。福岡市内の会場には約130名が集まった。そのほとんどが女性だったが、男女ともに講師へ積極的に質問するなど、同講演会に対する関心の深さが感じられた。
アントレと博多大丸が築いた信頼の絆
アントレはまだ日本に「エステティック」の言葉が知られていない1975(昭和50)年、フランスで技術研修取得後、浄水通にサロンを創業した。「ホリスティックビューティ~『外面美』の充足と『内面美』の充足を」をコンセプトとし、予防美学から始まり予防医学への日々へとつながる本格的なエステティックを提供している。
1987(昭和62)年には日本で初めて百貨店内サロンを博多大丸の福岡天神店にオープンし、本格的でありながら日常生活のなかに気軽に取り入れることができるエステティックサロンの提案に務めた。
同社の支店がある博多大丸(福岡市中央区、土井良平代表)の大丸天神店出店も今年創業40周年を迎えることから、アントレと共に祝するかたちとなった。開催にあたり、博多大丸 常務取締役営業統括部長の岡田義一氏が「アントレの安東社長は日本のエステサロンの門戸を広げた。百貨店への出店時に博多大丸天神店を選んでいただいた、その時の出会いが決め手だった。当時から常に研さんを重ねて真しに取り組んでいらっしゃった。40年という歳月、とくにアントレが博多大丸へ出店していただいてからの歳月はその間に築いてきた信頼関係の結果そのものだ」と、両社がともに手を携えて歳月を重ねたことに対する喜びを語った。
熱中症は一度かかると繰り返す
講演会の第1部では、大塚製薬福岡支店販売促進担当の大田原美奈子氏が熱中症対策を中心に講演。人間の大部分を占める水分を正しく摂取することがいかに大切かを説明したのち、熱中症について対策法も含めて詳しく講義した。講義内容は、実際の症状から厚労省による熱中症予防対策、食事の摂り方に至るまで幅広く、日常生活ですぐ活用できる実践的なもの。自身も熱中症にかかったことがあるという大田原氏は「一度かかった人は繰り返す。より万全な対策を」と日頃の心構えが大切であると語った。
アロマテラピーによる認知症予防の可能性
つづく講演第2部では、国保水俣市立総合医療センター診療技術部長の谷川富夫医師。外科・消化器・乳腺外科専門医で指導医でもあり、がん患者の緩和ケアにアロマテラピーによる香りの癒しを活用することも多いという。講演では脳とアロマテラピーの関係について取り上げ、アンチエイジングへの手がかりを参加者に提供。「老化はまず嗅覚の低下から始まる」ことから、認知症予防へアロマテラピーを活用することへの期待を示した。
谷川医師が国保水俣市立総合医療センターと共同で研究した成果は「各精油における電気生理学的解析 ―聴覚事象関連電位P300の検討―」「精油の痛覚に及ぼす作用の電気生理学的解析―Aδ神経線維刺激による痛み関連電位の測定―」「精油の痛みに対する薬理効果―痛み刺激によって生じる脳電位に関する臨床と基礎研究―」などの論文にまとめられている。その内容について、同講演では一般参加者にもわかりやすく説明。なかでもMEG(magneto-encephalography:脳磁図)という携帯型末梢神経検査装置の説明は興味を集めた。また日頃よく使われる精油(ジュニパー、ローズマリー、ペパーミント、ネロリ、カモミール、ラベンダー、イランイラン、グレープフルーツ)について、認知症予防にはどのように活用すればよいかなども説明し、実際に参加者へローズマリーやレモンの精油を嗅いでもらう実習も行った。
それぞれの講義を通じて安東社長は、「アンチエイジングには、予防対策は、毎日の小さな積み重ねと『教養(今日、用がある)』がとても大切」とし、日常生活に予防法を取り入れることと、好奇心を持ってセミナーなどに参加することを奨励。そのためにも、大塚製薬と共同で「今後も今日のような健康に関する講義を企画していきたい」と語った。
【黒岩 理恵子】
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