アビスパ、ツエーゲン金沢に価値ある勝利
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J2のアビスパ福岡は、8月8日に明治安田生命J2リーグ第28節、ツエーゲン金沢とアウェーの石川県・金沢で対戦した。結果は、1-0で勝利。前回の対戦19節(6月21日、レベスタ)では、2-0で敗れていた。今回のアウェーでの試合で堅守を誇る金沢からの勝利は、今後のアビスパの士気を一層高める効果のある、価値ある勝利である。
今回のアビスパは、試合開始早々からマイボールを丁寧につなぎ、金沢の守備陣にプレッシャーをかけ続けた。FWウェリントン選手に対する厳しいマークを続けている金沢に対して、セカンドボールを確保しながら、積極的に二次攻撃を仕掛け、再三チャンスを生み出した。
前半は得点には至らなかったが、金沢の守備陣に対するプレッシャーは強く、また金沢からの攻撃も前半シュート1本に封じるなど、試合の主導権はアビスパの手中にあった。後半も、試合の流れをつかんだのはアビスパ。果敢に正確なパスをつなぐ攻撃で、得点を狙った。また、守備も堅守の金沢のお株を奪うもので、連携がとれ堅い守備を続けた。そして81分に、コーナーキックからのシュートのこぼれ球を再獲得し、ウェリントン選手のヘディングに合わせてゴール。待望の先制点を上げた。そしてその1点を守り切り、フルタイム(試合終了)。終始、アビスパが試合の主導権を握り、金沢を圧倒した。
シュート数は金沢の6に対して、アビスパは11と、ほぼ2倍の数を放った。そしてアビスパの持ち味のハードワークがフィットし、試合終了まで出場選手皆が走り続けていた。
ウェリントン選手は試合後のコメントで、「しっかりと走れて、チームに勝利に貢献できた。空中戦だけでなく足元のプレイも機能した。金沢はクオリティーが高く難しい相手だった。しかし前半が終わって、彼らが疲れてきたときにゴールが生まれた」と、試合を振り返っている。リーグ戦28節を終了し、アビスパは12勝7敗9分の勝点45で、第5位に。リーグ戦は残り3分の1となった。
連日の酷暑のなかでコンディションを整え、厳しいスケジュールのなかでの準備と戦いぶりは、一層健闘していると言っても良いだろう。8、9月は、まだまだ厳しい暑さのなかでトレーニングと試合を行っていかねばならない。そして、ビッグタイトルである第95回天皇杯全日本サッカー選手権の試合が加わる。過酷さは一層増してくる。各選手も心身を削りながらの戦いだ。「プロだから当たり前」と言われるが、本当に頭が下がる思いで一杯だ。
過酷なスケジュールのなかでは、ケガなどのアクシデントも発生するなど、何が起こるか予想できない。現在、レギュラーではない控え組の底上げを実施しながら、選手層を厚くしていくことが、今後必要であろう。【河原 清明】
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