(株)帝国データバンク
市場に対する影響力大

(株)帝国データバンク 東京本社ビル
駆け足で連載してきたが、1900年3月に創業した帝国興信社から約115年、(株)帝国データバンクは日本の信用調査会社の雄として業界に君臨してきた。現在での商取引においても信用調査は必須であり、しかも、全国規模で展開。隅々まで網羅しているために、細かな情報を拾うことが可能である。
しかし、影響力が大き過ぎて、いびつなかたちとしてトラブルとなることもある。それは、同社が各企業につけている格付けの点数についてであった(ランクの下の企業はアルファベットで表示される)。この点数によって、商取引に対して大きな影響が出たというのだ。
以前、取引先から聞いた話だが、「過去業績が落ち込んでいるときだったが、支払いに影響はなかったので、リースを組んで事務所内の設備を新しいものに変えようと思っていました。しかし、できませんでした。リース担当者によくよく話を聞くと、帝国データバンクの点数が悪いので審査に落ちたというのです。呆れました。帝国データバンクこそ調査に一度も来たことはなく、リース会社も点数だけを信用しているなんて」と話を聞かされた。
同社にとっては淡々と格付けを行っただけのことだが、中小零細企業にとっては死活問題になりかねない話である。
浸透するブランドの威光を持ち、信用調査では同じく全国規模である(株)東京商工リサーチと双璧をなしつつも、業界トップの座を独走する同社。同社の成長から後藤一族の戦略などを総合的に見ても、とんでもない企業である。
(了)
【道山 憲一】
<COMPANY INFORMATION>
代 表:後藤 信夫
所在地:東京都港区南青山2-5-20
設 立:1987年7月
資本金:9,000万円
売上高:(14/9)480億9,500万円
法人名
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