脱石油、サウジアラビアの決断
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石油頼りでは未来がない
先だって中国共産党要人がサウジアラビアを訪問した。この訪問は2国間の強力な親密関係を醸し出した。その最たるものは原子力発電技術の輸出である。専門家は「原発の本当の狙いは核開発である。宿敵イスラエルとイランへの対応が核武装段階になった」と解説していた。この解説も間違いではなかろうが、本筋はもっと別にあるはずだ。つまり、第1の狙いは「石油無きあと」への布石である。
1930年代、サウジアラビアでの石油の採掘が開始された。その当時は、なんの変哲もないただの砂漠であった。その後、石油のエネルギー利用が現代文明の繁栄の支えとなった。ところが今や石油(化石燃料)の使用は、人類文明を破壊させる元凶と憎まれるようになったのである。
サウジアラビアの支配者たちは「20年後にはオイル売買が禁止され100年前のただの砂漠に逆戻りする」という危機感を抱いている。「膨大な資金を抱えている間に原発を設置して未来のエネルギーへの備えをする」と覚悟しているのだ。
日本の要人たちも「今や世界は大転換、大動乱の時代である」との認識を抱かないと、時代に乗り遅れてしまう。
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