2024年12月28日( 土 )

天津爆発事故、自治体責任者を追及へ

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bakuhatu 天津市で8月12日に発生した爆発事故で、中国検察は、職責を軽んじた容疑で、天津市交通輸送委員会の武岱主任、天津市交通輸送・港湾管理局の李志剛元副局長など数名の幹部を捜査、立件した。交通輸送省水運局の王金文副巡視員に対しても立件し、刑事強制措置をとる。

 爆発事故を起こした瑞海公司の関係者には、すでに重大責任事故と不法危険物備蓄の疑いなどで捜査を行い、瑞海公司の于学偉代表取締役、董社軒副代表取締役など容疑者12人を刑事拘束している。瑞海公司は、住宅等から1キロ以内に危険物を保管する倉庫を建設することを禁止した国家規定に違反したほか、許可された30倍近い量に上るシアン化ナトリウムを保管した疑いが浮上している。逮捕者は今後も増える見込みだ。

 この爆発事故で、中国側は30日現在、139人が死亡、34人が行方不明と発表。しかし、実数はこの数字をかなり上回ると見られる。中国はこれまで、大規模事故や事件に関しては、「記憶からの風化」を促すかたちでの消滅策を基本としていたが、今回の爆発事故は、映像や画像をともなって世界に散布されたことで隠滅工作が機能せず、ある程度の策を打っていると見られる。天津市の幹部の身柄を拘束、民営企業の「違法行為」の他、行政管理者の「安全上の問題に対する不作為や放任」まで責任領域を広く捉え、逮捕者を増やしての幕引きを図る狙いと見られる。

 中国国営テレビ局も事故発生から数日は、救出活動や治療などについて全国ニュース「新聞联播」で報道し、京門大道街心公園など天津市各所では「8・12事故遇難者到哀」として追悼式が開かれた。

【杉本 尚丈】

 

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