2024年12月22日( 日 )

佐嘉酒造の酒蔵がリニューアル、地域交流の場としても活用へ

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起工式の様子
起工式の様子
脇山 章太 社長
脇山 章太 社長

    (株)地域みらいグループ(福岡市中央区)は、グループ傘下の佐嘉酒造(株)(佐賀市久保田町)の酒蔵を全面リニューアルする。同社敷地内の11,209m2(3,390坪)の土地のなかに、木造4棟、鉄骨造3棟(合計延床面積3,610m2)を建設。2025年秋の完成を予定している。10日に現地で起工式が行われ、脇山章太・地域みらいグループ社長は、「酒蔵という機能だけではなく、地域の方々の交流拠点としても愛される場所にしていきたい」と語った。

 総合設計監修・施工は住友林業(株)が担当。人の滞在時間が長い事務所や酒を長時間貯蔵する蔵など、木の断熱性能や調湿機能がいきる建物を木造とする。事務所は天井高約5mを実現する。既存の酒蔵を稼働しながら、一期工事(事務所・冷蔵倉庫)と二期工事(工場ほか4棟)を展開。「可能な限り地域材を活用し地産地消にも貢献したい」(川村篤・住友林業専務執行役員、海外住宅・建築・不動産事業本部長)としている。

 佐嘉酒造は、創業が1688年(元禄元年)で、佐賀最古の酒蔵。清酒「窓乃梅」は佐賀の地酒で、国際線のファーストクラスや九州を運行する豪華列車で提供されるなど、県内外で高い評価を得ている。同社は20年に地域みらいグループの傘下に入っていた。

 住友林業は、1691年(元禄4年)に開坑した別子銅山(愛媛県新居浜市)の経営を源流に持つ企業。森林経営のほか、木材流通・製造、戸建住宅、中大規模木造建築の請負、不動産開発、木質バイオマス発電など「木」を軸に事業を展開している。今回の事業は、創業300年以上の歴史を持つ企業のコラボレーションとしても注目される。

リニューアル後のイメージ

【田中 直輝】

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