中国との緊張意図して高める愚
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NetIB-Newsでは、政治経済学者の植草一秀氏のブログ記事を抜粋して紹介する。今回は、「冤罪は許されない。そして国民の食料を危険にさらすことも許されない」と訴えた3月22日付の記事を紹介する。
本当に久しぶりの明るい話題。日本中に満開の桜のような明るさがもたらされた。
検察が特別抗告を断念して袴田巌さんの再審開始が確定した。
そして、WBCで日本代表が米国に勝利。全勝で優勝を飾った。日本のしぶとさと強さが際立つ大会だった。大谷、佐々木などの若手とともにダルビッシュも躍動。打撃では岡本、村上などの主砲が真価を見せつけた。とりわけ光るのは栗山監督の采配の妙。すべての参加選手の心情に配慮するとともに綿密に計算し尽くした選手起用が実行された。チームを率いるリーダーの重要性が際立つ日本代表の運用だった。国民も久しぶりに明るい喜びに浸っている。
袴田巌さんの冤罪事件に関して、東京高検が最高裁への特別抗告を断念した。当然の特別抗告断念だが、これまでの検察行動を踏まえれば、無理筋の特別抗告も当然に想定された。検察は特別抗告するための根拠を用意できなかったとしたが、これまでは無理な横車を押し通す行動を示してきたわけで、何らかの力が加わったことを否めない。
袴田さんを支援してきた人々を中心に特別抗告を断念すべきとの世論が沸き上がった。岸田内閣がこの世論の声を踏まえて特別抗告断念を決定した可能性が高い。袴田巌さんを支え続けた姉の秀子さんは今年2月に満90歳の誕生日を迎えた。高齢であるが見事なばかりの力強さを示している。姉の真摯で懸命な支援が再審開始を勝ち取る最大の原動力になったといえる。
冤罪は存在する。東京高等裁判所は警察、検察が証拠をねつ造した可能性を指摘した。証拠をねつ造してまで無辜の人間を犯罪者に仕立て上げる。恐ろしいことだがこれが現実だ。
「国家にしかできない犯罪。それは戦争と冤罪である。」故・後藤昌次郎弁護士が遺された言葉だ。冤罪は魂の殺人ともいえる。袴田さんの死刑が執行されていたら取り返しがつかなかった。死刑廃止の正当性が改めて浮かび上がる。
WBCの日本勝利も袴田さんの再審開始決定も明るいニュース。暗雲が垂れ込める日本に一条の光が差し込んだ。
今週は3月24日に東京地裁において種子法廃止違憲訴訟の判決公判がある。山田正彦元農水大臣ほか多数の弁護士が訴訟対応に多大なる力を注いできた。多くの市民が原告として訴訟を提起した。
いま、日本の食料が危機に直面している。政府の最大の責務の1つは国民を飢えさせないこと。国民が安全で安心な食料を必要十分に確保できることを保証するのが政府の役割だ。
かつて俳優の菅原文太さんがこう述べた。「政治の役割は2つあります。1つは国民を飢えさせないこと。安全な食べ物を食べさせること。もう1つは、これは最も大事です。絶対に戦争をしないこと。」名言である。
3月24日の「種子法廃止などに関する違憲確認訴訟」の判決公判は午後3時に東京地方裁判所103法廷で開かれる。傍聴券の抽選・配布は午後2時半から。多数の市民が参集することが予想され、傍聴できる人は限定されるが、多くの市民の参集が求められる。
午後2時から東京地裁正門前で門前集会が開催される。詳しくは「TPP交渉差止・違憲訴訟の会」HPを参照されたい。
4月10日午後5時から開催される「政策連合院内緊急集会」にも山田正彦元農水大臣に講演をいただく。こちらの概要は以下サイトでご確認賜りたい。
集会参加申し込み(先着順)は
まで。
市民の積極的な活動が求められている。
※続きは3月22日のメルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」「中国との緊張意図して高める愚」で。
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