2024年11月24日( 日 )

台湾元副総統、周囲の反対押し切り、習主席と会談

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taiwan 抗日戦争勝利70年記念行事の軍事パレードに出席するため、中国・北京を訪問している元副総統で、国民党の元主席でもある連戦(レンザン)氏は、1日、中国の習近平国家主席と人民大会堂で面会した。

 台湾はかねてから「抗日戦争は中国共産党ではなく、国民党(台湾)が主導した」という立場を取っているため、台湾の参加は「中国(共産党)主導」を認める形となり、馬英九政権も「参加すべきではない。我々、中華民国政府の立場だ」と述べ、参加見送りの姿勢を示してきた。ただ、中国が約50カ国の首脳を招き、「戦勝の主役は共産党」と対外的にアピールしており、馬政権も警戒を強め、接近しつつあった中台の関係も、若干の不協和音が聞かれることになっていた。

 30日に台湾を離れる際には、桃園空港では「出発反対派」が集結し、抗議活動を行なった。連戦氏の側近は「行く道は異なっていても、帰着するところは同じ」と強行姿勢を貫いた。

 中国中央電視台(CCTV)の1日の全国ニュース(新聞联播)は、この会談を大々的に取り上げた。連戦氏は習近平氏に対し、「平和や繁栄のため、台湾と中国大陸で努力したい」と述べた。連戦氏は抗日戦争について、人民の生存と自由、国家の存続と主権のために強敵に立ち向かった。台湾の光復(日本からの解放)は血と汗で手に入れたもの」と語った。習近平氏は「中国人民の抗日戦勝は、台湾同胞を含む全民族の団結、奮闘の結果、両岸の同胞はしっかりと心に刻み、中華民族の偉大なる復興の実現に努力しよう」と同胞の結束を確認した。

 連戦氏は、9月3日の軍事パレードに出席した後、そのまま夜に帰国。訪中に反対している野党・台湾団結連盟の関係者は帰国の空港でも抗議行動を行なったというが、今回の訪中に関して、台湾政府も「激怒」しており、入国許可がスムーズに成されたかなど、細部にも注目が集まっている。

【杉本 尚丈】

 

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