自身の名を看板に掲げるのは覚悟の印 イタリア料理「シンスケヤマモト」
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高級店が立ち並ぶ西中洲に4月18日、イタリア料理「シンスケヤマモト」がオープンした。本場イタリアでの修行や東京・名古屋での有名店でシェフ経験など、最前線で活躍してきた山本シンスケ氏が提供する料理にはこだわりが詰め込まれている。
本場イタリアで修業 地元である九州に帰る決意
同店の料理人である山本シンスケ氏。大分県に生まれ、学生時代を過ごした。学卒後に「シーホークホテル&リゾート(現・ヒルトン福岡シーホーク)」や東京のイタリア料理店などを経験。イタリア修行を経て、帰国後は東京や名古屋の有名イタリア料理店でシェフを務めたほか、日本全国に展開される店舗において監修も行ってきた。
そのようななか、実弟で(株)たかしるやの代表取締役を務める山本淳二氏から声がかかる。「博多に帰ってきて、レストランを始めてみてはどうか」。淳二氏もまた西中洲で和食と鉄板焼き料理店を営んでおり、一緒に西中洲を盛り上げていきたいという思いから提案した。その熱い気持ちに心を掴まれ、シンスケ氏は博多に帰る決意を固めた。
オープンから約2カ月 リピーターは着実に増加
同店のコンセプトは「料理人の家」。店内を見渡してみると、壁や床、テーブルなど「木」が多く使われていることがわかる。すべてが一様の色ではなく、場所によってその濃淡も触感も異なる。高級店としての格式を保つなかでも、温もりのある、心落ち着く内装を選んだという。家のような雰囲気をつくり出したのには理由があった。店舗や会社という組織の方針に則ってつくられた料理ではなく、同店はいち料理人であるシンスケ氏が考案する「最もおいしいと思うイタリアン」を提供する。まるで、普段はレストランで働く料理人が休日に親しい友人を自宅に招いて料理を提供しているような感覚だ。隠れ家的な落ち着きのある内装はこのためにあった。
また、こだわりは食材選びにも表れている。月に2~3度変わるというコース料理では、全国各地の食材が使われている。これらは決して「名産地だから」という理由で選ばれたのではない。シンスケ氏自身が実際に味わい、同じ産地であっても収穫状況や旬のタイミングなどで使い分け、そのときにおいしいものを1つひとつ選んでいく。
「ご来店くださった方への満足のため、できるすべてを尽くしたい」と話すシンスケ氏。自身の名を看板に掲げるということは、すべての評価を一身に受けることを意味する。この覚悟をもつシンスケ氏の料理はたくさんの人を魅了するだろう。
【杉町 彩紗】
<INFORMATION>
シンスケヤマモト
所在地 :福岡市中央区西中洲3-21 AG西中洲5F
TEL :092-406-0811
営業時間:午後5時~11時
(午後9時~アラカルト提供)
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