泉房穂・前明石市長が支援する小野塚勝俊・元衆院議員 所沢市長選
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支援候補が連戦連勝の泉房穂・前明石市長が9月27日、埼玉県「所沢市長選」(10月22日投開票)の予定候補の小野塚勝俊・元衆院議員と2度目の街頭演説を行った。1回目の街宣は9月13日で、同日の小野塚氏の出馬会見にも同席するほどの全力支援を宣言していた。
三田市長選(兵庫県)、岩手県知事選、そして立川市長選(東京都)で支援候補が3連勝した泉前市長が、なぜ次に所沢市長選を選んだのか。小野塚氏の出馬会見で泉氏は、予定候補の人柄と所沢の魅力に加えて、現職の藤本正人市長との因縁を次のように語った。
「(人口が同規模の明石市は中核市になっているのに)所沢は34万もいて、まだ中核市にすらなっていない。(小野塚市長誕生なら)今後、一気によくなる。今の現職(藤本正人市長)は、私が2011年に市長になって、市長会に今の現職が来られました。(私は藤本現市長と)ずっとドンパチやり続けました。ほんまにやる気のない人だった。やる気がないのと、子どもに対する政策に冷たくて、私は(市長就任)当初から『子ども』と言っていたのです。(それに対して藤本市長は)市長会で反対ばかりする。『子どもなんかにお金を使う必要はない』という。『こんな市長、誰やねん』と思っていたのが、今の市長です」。
小野塚氏が「明石市ほど成功している自治体はない」と思って、初対面の泉氏に教えを乞うたのが今年6月。その後、両者は意見交換や所沢視察(案内)を経て意気投合し、「明石に追いつき、追い越す」ことを公約に掲げた小野塚氏を泉氏が全力支援することになったという。ツーショットポスターも作成、出馬会見後に所沢駅前で街宣もしたのは、こうした急接近があったのだ。
街宣でも泉氏の力強い話しぶりに変わりはなかった。会見で記者団に語ったのと同じ内容の訴えを、所沢駅前の聴衆に向けても行った。
「(藤本現市長とは)市長会でずっと激論をしていました。大きく2つ、意見の相違があった。1つ目は子どもに対する施策です。私は最初から『子どもを本気で応援したら街のみんなが幸せになるのだから一緒になって、市長会をあげて応援しましょう』と訴えていた。反対したのは、この街の市長さん。また、『子どもなんかエアコンはいらない』と訴えたのもこの街の市長」。
「市長会で『みんなで頑張って中核市になろう』と言った。それに対して『そんな無理をしなくてもいい』と真っ向から反対したのがこの街の市長。こんなヤル気のない人が市長なのかと」。
9月13日に続いて27日にも所沢入りしてマイクを握った泉氏は、10月15日の告示日から最終日までの選挙期間中に駆けつけることも宣言。それほど力を入れる理由について、街宣後の囲み取材で熱っぽく述べていた。
「いまは所沢市長選で完全無所属で市長を取ることの意味はとても大きいと思う。取ったら一気に政策が変わるから。少なくとも次年度予算から政策が変わるし、中核市は絶対に表明するから。ここは早稲田大学の所沢キャンパスもあるし、角川もいるし、西武もいるし、こんなにいろいろな社会資源がそろっていて、活かせていない。20分で池袋に行ける利便性の高い。明石は大阪まで40分かかるし、有名企業はない」
「(現・職市長の)藤本市長が4選目に出るというから、こんな可能性のある所沢が今のままでは絶対にあかんと思った。そこへちょうど人を得て、小野塚さんといういい人やし、街の可能性もあるし、私としては明石でできたことを明石以外で明石以上のことをしてこそ意味があって、いつまでも『明石の真似をして』と言っているのではダメで、明石が忘れ去られるのが大事や。次の段階に行かないと」。
「所得制限の撤廃も給食の無償化もうちが政令都市で一番やで、それをパクったのが維新や。それなのに『維新を明石が真似をした』とみんな勘違いをしている。所沢が変わると、周りが所沢の真似をするようになるからドンドン街が変わっていく。私みたいなキワモノだと、『キワモノだから(明石のようなことができた)』といわれるけれども、小野塚さんがやったら『ちゃんとした人がちゃんとした政策をやっている』となるから、絶対にいい」。
ここで私が「(明石市政を他の自治体に広げる)横展開に加速がつくということか」と聞くと、泉氏は相槌を打って、こう続けた。
「まさに小野塚勝俊という人の可能性、所沢という街の可能性、2重の可能性があるから、ここを全面的に応援して、当選だけではなくて、その後の所沢が変わっていく姿も共に見ていきたいと思っている。それを周りの街も見てくれれば、まさに横展開が一気に加速する」。
そして泉氏は、囲み取材をこう締めくくった。
「所沢市と周辺自治体が劇的に変わる要素がある。劇的に加速していく意味は大きい」。
所沢市長選の告示日は10月15日で、投開票は10月22日。泉氏が支援する候補が連戦連勝を続けるのか否か。結果が注目される。
【ジャーナリスト/横田 一】
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