国交省 住宅の新省エネ化支援「子育てエコホーム支援事業」の内容公表
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国土交通省は14日、住宅に関連する新たな省エネ化支援「子育てエコホーム支援事業」の補助対象の要件や補助額などを公表した。今年3月末から申請を受け付け、9月末に予算が上限に達した「こどもエコすまい支援事業」に代わるものだ。
子育てエコホーム支援事業は、10日に閣議決定された2023(令和5)年度補正予算案に盛り込まれていた「質の高い住宅ストック形成に関する省エネ住宅への支援(仮称)」に該当するもので、予算額は2,100億円となっている。
子育て世帯・若者夫婦世帯はエネルギー価格などの物価高騰の影響を受けやすいことから、同事業により高い省エネ性能を有する新築住宅の取得や、住宅の省エネ改修などを支援。それにより、政府はこれら世帯などによる省エネ投資を下支えし、2050年カーボンニュートラルの実現、さらには景気浮揚策の1つとしたい考えだ。
補助対象は注文住宅の新築、新築分譲住宅の購入、リフォームで、いずれも11月2日以降に着工するものとなっている。
注文住宅と分譲住宅については、長期優良住宅、もしくはZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)住宅であり、かつ延床面積50~240m2、土砂災害特別警戒区域などに原則立地していない、などの条件を満たす必要がある。
リフォームに関しては、(1)開口部の断熱改修、(2)外壁・屋根・天井・床の断熱改修、(3)エコ住宅設備(太陽熱利用システム、高効率給湯器、蓄電池など)の設置といった条件を満たし、子育て対応・防災性向上・バリアフリーなどの改修工事を行うことが条件となる。
補助額は新築の場合、長期優良住宅が1戸あたり100万円、ZEH住宅(強化外皮基準かつ再エネを除く一次エネルギー消費量マイナス20%に適合するもの)が80万円。市街化調整区域や土砂災害警戒区域、浸水想定区域(3m以上)に立地する場合は原則半額になる。
また、リフォームについては対象や工事内容に応じて補助額が異なる。たとえば、省エネ改修などのケースでは、子育て世帯・若者夫婦世帯では上限30万円、その他の世帯は上限20万円となる。また、前者で既存住宅購入をともなう場合は、上限60万円となる。
23年度補正予算案では、新築・リフォームに対応する子育てエコホーム支援事業のほか、リフォームに対応する環境省による「断熱窓への改修促進などによる住宅の省エネ・省CO2加速化支援事業」に 1,350億円、経産省による「高効率給湯器導入促進による家庭部門の省エネルギー推進事業費補助金支援事業」に580億円、同じく「既存賃貸集合住宅の省エネ化支援事業」に185億円が計上されている。
【田中直輝】
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