新福岡ビルにイノベーション拠点「CIC Fukuoka」開設へ

    西日本鉄道（株）はこのほど、2025年春に開業予定の新福岡ビル（仮称）にイノベーションキャンパス「CIC Fukuoka」（同）を開設することを明らかにした。福岡県はもちろん、九州発のイノベーションを生み出すスタートアップコミュニティの創出、資金調達やビジネスマッチングを支援する場となることが期待される。

　CIC（ケンブリッジ・イノベーション・センター）は、米国マサチューセッツ州ケンブリッジ市に本社を置き、起業家やスタートアップの成長をサポートするイノベーションキャンパスを世界展開している機関だ。

　「CIC Fukuoka」は、日本においては東京に次ぐ2カ所目の施設。新福岡ビルの7階に設置され、24時間365日利用可能なオフィスやコワーキングスペース、会議室などを備える。

　その開設に合わせて、CIC の姉妹組織でイノベーションコミュニティを世界 14都市に展開・運営する非営利団体「Venture Café」と西鉄が協働し、「Venture Café Fukuoka」（同）をビル開業前の24年秋に立ち上げる。誰もが気軽に参加できる多様なプログラムを毎週天神エリアで開催するという。

    県では今年4月から、CIC東京に県のオフィスを開設。グローバルなネットワークをもつCICと連携しながら、国内外の投資家やスタートアップの誘致に取り組んでいた。

　今年10月には、産学官のトップによる県訪問団を、CIC本部がある米国マサチューセッツ州に派遣。「CIC Fukuoka」のコンセプトや開設に向けた取り組みなどについて、経営幹部と意見交換を行い、今後の連携強化について確認していた。

【田中　直輝】