古民家に熱視線 海外の富裕旅行者向け宿泊施設として
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「平成30年住宅・土地統計調査」によると、日本には空き家が約849万戸あるとされ、社会問題化している。その解決策の1つとして、空き家のうち「古民家」を有効活用しようとする動きが見られようになってきた。
なかには、日本各地に点在する古民家について、外国人富裕旅行者をターゲットとした民泊・民宿事業を展開し、空き家活用のみならず、地域活性化につなげようとするものもある。(一社)東久邇宮国際文化褒賞記念会(東京都港区、明川文保代表理事)が、鹿児島県内で推進しているプロジェクトがその事例の1つだ。
具体的には、宿泊施設として築100年ほどの古民家を購入。耐震・断熱などを高めるリノベーション工事を施したうえで、外国人富裕層に好まれる内装・設備を導入し、インターネット環境などを整備する。
宿泊にあたっては、地域の食材による食事や、地域の人々との交流による「おもてなし」、地域の伝統文化に触れる機会などを提供する。さらに、近隣の観光資源の活用や医療機関との連携による医療ツーリズムの展開といった幅広い内容を含むものとなっている。
さまざまな国際プロジェクトに携わってきた(株)Cosmo Link代表取締役で、米国建築学会フェロー(FAIA)の中村ニック昇氏がプログラムマネージャーを務める。
中村氏は「欧米人を中心とする外国人観光客には、ゆっくりと時間を過ごすバケーションスタイルがあり、『本当の日本を知りたい』というニーズをもつ。そうした宿泊ニーズと、シルバー人材活用といった地域のニーズを組み合わせるビジネスモデルを構築する」と話している。 本記事の問い合わせは(株)データ・マックスまで。
【田中 直輝】
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