【5/21~26】マリア=ヘスス・デプラダ=ヴィセンテ、2024年創作人形展『交響詩』
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スペイン出身で、佐賀県唐津市在住の木目込人形制作者、マリア=ヘスス・デプラダ=ヴィセンテさんの2024年創作人形展が京都市で開催される。
制作者のことばが寄せられているのでご案内する。
今回の展示作品は、桐粉でボディから頭に至るまでをつくり、さらに絹糸で頭髪をつくり、ボディに木目込みの技術で布をはめ込み、面相を胡粉と顔料で仕上げるというかたちでできました。モチーフとして選んだのは浮世絵に登場する美人たちですが、正直、ボディをつくるために桐粉をこね始めるとき、何が出来上がるのかまだわからないのです。が、ある瞬間、古代ギリシャ人が言っていたエイドス、「あるべき姿」といったものが見えてくる。あとはそれに従うだけです。私のモットーは芭蕉の言葉、「古人の跡を追うな、古人が求めたところを求めよ」です。
「芸術」とか「創造」とかいった言葉は、使うたびに間違った方向に行きそうな言葉で、なにかをつくるとき、こうした言葉の罠にひっかからないようにしたいと思っています。
創造は制作者のものではなく、素材そのものからやって来るので、制作者はその代行者・媒体にすぎないということです。40年間人形づくりをしてきて、つくづくそう感じます。
<プロフィール>
マリア=ヘスス・デプラダ=ヴィセンテ
スペイン出身。18歳でフランコ独裁下のスペインからフランスへ亡命。22歳で来日。 以後、ペルー、アルゼンチンを経てパリで暮らし、パリ国立東洋言語文化学院にて日本語日本文学の学士号を取得。1995年再来日し、佐賀県唐津市に居を構え、現在に至る。その間、福岡大学などで比較文学・日本文学・スペイン語を教える(文学博士)。【寺村朋輝】
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