福岡7区・元福津市議の公認申請を取り下げへ~立憲・野田国義氏の戦略(2)
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2日投開票の東京都港区長選挙で、無所属新人の元港区議が、自民・公明両党が推薦した現職ら2人を破り、初当選した。立憲の推薦・公認候補ではなかったものの、4月の衆院3補選、5月の静岡県知事選などに続く、野党系の勝利となった。自民の政治資金問題がかなり当落に影響をおよぼしたことは間違いない。
立憲は、全国289の衆議院選挙区のうち、179の立候補予定者を決めているが、6月解散もささやかれるなか、現在、予定者不在の選挙区に、擁立作業を進めている。
そうしたなか、5月30日、立憲福岡県連は次期衆院選の福岡7区(八女市や大牟田市など)に元福津市議会議員・森上晋平氏(40)を擁立する方針を固めたとの報道があった。森上氏は現在、野田国義参議院議員の秘書を務めている。
森上氏は、福津市議時代、旧統一教会(世界平和統一家庭連合)の関連団体のセミナーに参加し、選挙支援も受けていたという証言が地元などから、複数寄せられた。同僚であった複数の福津市議が「教団の支援を受けた、イベントに関係しているという噂は、聞いたことがある」と語った。
関係者によると、市議在任中、教団の関連団体「九州平和大使協議会」が主催するセミナーに参加していたとのこと。同団体は、安倍元首相がビデオメッセージを寄せた団体の九州の支部組織であり、福岡県内の自民党衆議院議員や県議会議員なども参加していたことがわかっている。
5月31日に当社が報じたところ、SNSなどで記事が拡散され、改めて教団と政治の関係がクローズアップされることになった。
ところが森上氏の擁立について取材を進めるなかで、県連内部で正式に決定したものではなく、野田氏サイドから情報が流れていたことが判明した。県連関係者は「まだ、決まっていない。困惑している」と述べていた。
しかも、政府が解散命令請求を行っている旧統一教会との接点が指摘されることとなり、今日になって野田氏は、森上氏の公認申請を取り下げる意向であることがわかった。あまりに軽率な判断であったというほかない。
【近藤 将勝】
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