熊本県の107歳女性、台湾の「教え子」とwebで再会
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戦前の日本統治時代の台湾で、小学校教師だった女性が先月、台湾に住む以前の教え子たちとインターネットを通じて対談した。この女性は107歳の高木波恵さんで、熊本県玉名市在住。日本は1895年から1945年の第2次世界大戦敗戦まで台湾を植民地統治しており、高木さんは約100年前の1915年前後に、玉名市から、当時日本だった台湾に引っ越し、現地の学校を卒業。台中市の烏日(ウーリー)小学校で、1939年までの約10年間教壇に立ち、終戦と同時に日本に引き上げた。
インターネット中継は、玉名市と台中市を結んだ。80代後半になった当時の教え子約20人のほか、台中市長や在校生など約200人が烏日小学校に集合。107歳の誕生日を迎える高木さんに対して、インターネットのライブ中継で「ハッピーバースデイ(生日快楽)」と合唱した。
玉名市の高木さんの自宅には、台湾の総領事館にあたる台北駐福岡経済文化辨事処の戎義俊総領事も駆けつけ、台湾から届けられる中継映像の通訳などを行った。台湾からは、教え子たちが「高木先生がお元気で、とても嬉しい」と、当時習った日本語でメッセージを送ると、高木さんは「本当に皆さんありがとう。長生きするためには、毎日楽しんで過ごすことが大切。皆さんが、私に負けないように健康でいられるように、毎日、お祈りしています」と返した。
回線が切れた後、台中市の学校では、「最後の対面になるかもしれない」と涙ぐんだ元教え子もいたという。戎義俊総領事は「大切な瞬間に居合わせることができて、感動した。日本と台湾は昔から親密な関係にあった。今後の皆さんの御健康をお祈りし、両国の発展も願っていきたい」と感想を述べた。
【杉本 尚丈】
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