対米自立が政治刷新の根幹
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NetIB-NEWSでは、政治経済学者の植草一秀氏のメルマガ記事を抜粋して紹介する。今回は「石破自公、野田第二自公に対峙する『対米自立と共生の経済政策』を基軸とする『第三極勢力』の確立が急務である」と訴えた10月2日付の記事を紹介する。
自民と立民が新しい党首を選出。石破首相は10月27日に衆院総選挙を実施する方針を決めた。いわゆる7条解散。天皇の国事行為に関する規定を「悪用」する衆院解散。衆院の任期は4年で、本来は任期満了が基本。
日本国憲法は内閣不信任案が可決された場合に衆議院が解散されることがあることを規定している(69条)。内閣が内閣の都合で勝手に衆院を解散して総選挙を行うのはおかしい。これが正論。しかし、現実には内閣が内閣の都合で勝手に衆院解散・総選挙を実施してきた。憲法違反の司法判断も示されていない。従って、内閣が内閣の都合で解散・総選挙を強行することを止める手立てはない。
石破氏が10月27日に総選挙を実施することを表明したことに対する批判がかまびすしい。たしかに石破氏は総裁選の過程で総選挙を急がない方針を示していた。国会で論議を戦わせ、そのうえで総選挙に進むべきだと述べていた。従って、発言が変わったと批判されるのはやむを得ない面がある。しかし、その範疇を超えて石破氏が激しくメディア攻撃されている印象が強い。
米国でトランプが大統領選で勝利したときのメディアの反応に通じる部分がある。批判の急先鋒に立っている顔ぶれを見ると、2つの勢力の存在を見て取れる。1つは石破氏がアベノミクス路線からの決別を指向していることを批判する勢力。いま1つは石破氏が嫌中、嫌韓の姿勢を鮮明に示さないことを批判する勢力。日本の極右勢力だ。
批判の中心に位置するのは高市早苗氏を支援した勢力。高市氏は財政拡張と金融緩和を主張した。アベノミクス路線を引き継ぐ方針を明示していた。この路線が否定され、この勢力がいら立っている。
しかし、金融政策の軌道修正は正当である。日本円が暴落して深刻な経済安全保障問題が浮上している。高市早苗氏は経済安全保障担当相でありながら、日本円暴落に対する注意を喚起することすらしなかった。
日本円暴落で日本は外国資本に買い占められつつある。外国資本に破格値で日本を売り渡すことを推進する政策が「売国政策」である。高市氏は売国政策を推進してきた。日銀が政策路線を修正して日本円暴落阻止に向けて動いていることは正当である。
※続きは10月2日のメルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」「対米自立が政治刷新の根幹」で。
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