とり将軍(行橋市)で発生した食中毒、原因菌はカンピロバクターと判明
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福岡県行橋市内の飲食店「とり将軍」((株)TSGフーズ運営)において、15日夜に提供された食事が原因で食中毒とみられる症状を訴える利用客が発生した。福岡県が調査したところ、本件の原因について、カンピロバクター・ジェジュニが原因細菌であると断定された。
発表によると、19日に築上郡内の医療機関から、食中毒の疑いがある患者の診察報告が保健所へ寄せられた。患者は同飲食店で行われた職場の食事会に参加しており、利用者40名中、20~50代の男性10名が腹痛や下痢、発熱などの症状を訴えた。全員が医療機関を受診したものの、重篤な症状に至る患者はいなかった。
福岡県京築保健福祉環境事務所が検査した結果、患者の便からカンピロバクター・ジェジュニが検出され、原因細菌と特定された。
福岡県は、24日~25日の2日間にわたり同飲食店へ営業停止処分を命じたが、同店は自主的に23日から休業している。
カンピロバクターによる食中毒、不十分な加熱で発生
カンピロバクターは、ニワトリやウシなどの腸管内にいる細菌で、少量の菌数でも食中毒を発生させる。食べてから1~7日で発症し、下痢、腹痛、発熱などの症状をともなう。
カンピロバクターは、市販鶏肉から高い割合で見つかっている細菌だが、熱に弱く、中心が白くなるまで十分に加熱すれば問題ない。食中毒が発生する場合は、生または加熱不十分な鶏肉料理が食中毒の原因となることが多いとされる。発症後はまれに感染者の一部にギラン・バレー症候群を発症させる可能性もあるため注意が必要だ。
厚生労働省は「鶏肉は十分に加熱してから摂取するよう」と注意を呼びかけている。
【寺村朋輝】
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