2024年12月02日( 月 )

堀内電気が宿泊事業に参入 地行・渡辺通・東光で開発計画

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(株)堀内電気

中央区地行3丁目の民泊施設(来春開業)
中央区地行3丁目の民泊施設(来春開業)

戸建タイプからマンションタイプまで

 再生可能エネルギーの分野で多くの実績を残し、太陽光発電事業については20年を超える業歴を誇る(株)堀内電気は、福岡でこの分野の先駆けと言っていい電気工事・電気通信工事業者だ。

 その堀内電気が宿泊事業に進出する。発展する福岡地区における課題の1つが、宿泊施設の不足だ。インバウンド需要の拡大による影響もあり、日本全国で宿泊料金は高騰している。「ならばその課題解決の一翼を担おう」と同社代表取締役・堀内重夫氏は意気込む。

 まずは、「みずほPayPayドーム」から約500m、福岡市中央区地行3丁目に木造2階建・戸建住宅タイプ(3LDK)の民泊施設が2棟、2025年春に開業予定だという。1棟につき駐車場2台分を完備し、室内には20帖超のリビング、屋上にはテラスを備える。利用者は1棟を貸し切るかたちとなる。スポーツ観戦やイベントなどで「みずほPayPayドーム」を訪れるグループ向けの宿泊施設だ。運営にあたっては、少しでも多くの客を呼び込みたい福岡ソフトバンクホークスとの連携も視野に入れているという。

渡辺通1丁目のホテル(26年春開業)
渡辺通1丁目のホテル(26年春開業)
博多区東光2丁目のホテル(26年春開業)
博多区東光2丁目のホテル(26年春開業)

    26年春には、福岡市中央区渡辺通1丁目に7階建18室のホテル、博多区東光2丁目に6階建20室のホテルをそれぞれ開業する計画だ。

 いずれの宿泊施設も、サービスの提供にはインターネットを最大限に活用する。宿泊予約から料金の支払い、鍵の開け閉めもすべてスマホ1つでできる。完全無人対応のシステムは、よりくつろげる空間を求めたい利用客には嬉しいだろう。洗濯機やキッチンも備える予定で、中長期の滞在にも対応する。

PPAモデルにも注力
企業価値向上へ寄与図る

 さて、同社の取り組みでもう1つ注目したいのは、電力消費者の建物の屋根などに太陽光発電設備を無償設置し、運用・保守を行う「屋根貸し事業(PPAモデル)」だ。同社のグループ会社・HECスマートエナジー(株)が運営を手がけ、SDGsを追い風に反響も増加してきた。

 この事業では顧客と電力販売契約を結び、HECスマートエナジーが太陽光発電設備を無料で設置する。顧客は電気料金の一部支払い先をHECスマートエナジーにすることで、再エネ電気を使用できるというもの。工場や店舗などへの設置が進んでいるが、多くが金融機関や商社などからの紹介だ。近年「持続可能な社会」を目指す風潮がひろがるなか、顧客の企業価値向上に寄与するものとして、導入に積極的な企業が増えている。契約期間の満了後、設備を低価格で引き取ることが可能なスキームも、利用者拡大の要因となっているようだ。

(株)堀内電気 代表取締役 堀内重夫氏
(株)堀内電気
代表取締役 堀内重夫氏

    堀内電気では、熊本県大津町でメガソーラーを保有運用しているが、このメガソーラー内へのデータセンター誘致計画も、将来的には進めていく方針。近年、クラウドコンピューティングの普及やAI(人工知能)の急速な進化などでデータセンター需要が急拡大しているが、データセンターでは大量の電力を消費するため、電力確保が課題にもなっている。同社では、「メガソーラーの敷地内に誘致したデータセンターの屋根にもPPAモデルの太陽光パネルを設置できれば」としており、これによる合計の年間発電量は3,500MWを見込んでいるという。実現すれば、メガソーラー活用法の新しいモデルケースとなり得る。今後も事業領域を拡大しながら、地域貢献していく構えだ。


<COMPANY INFORMATION>
代 表:堀内重夫
所在地:福岡市博多区浦田1-5-46
設 立:1997年4月
出資金:4,000万円
TEL:092-513-3377
URL:https://www.horiuchi-e.co.jp

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