2025年01月31日( 金 )

SNS型投資・ロマンス詐欺にご注意、福岡の被害は69億円

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 SNSを悪用した投資・ロマンス詐欺の被害が急増している。福岡県警の30日の発表によると、昨年の県内でのSNS型投資・ロマンス詐欺の被害総額は約69億円となった。

 これらの詐欺の特徴は1件あたりの被害額が約1,000万円と高額になる場合が多いことだ。被害額と件数はそれぞれ投資詐欺が約40億円・351件、ロマンス詐欺が約29億円・313件。特殊詐欺(振り込め詐欺)の被害額は約23億円、件数は849件と、SNS型投資・ロマンス詐欺は件数こそ少ないものの、被害額は特殊詐欺の約3倍に達している。

 全国でも被害が拡大しており、警察庁によると、昨年1~11月の投資・ロマンス詐欺の被害額と件数は約1,141億円(同763億円増)、9,265件(前年同期比5,958件増)。一方で検挙件数は193件と2%しかなく、検挙人員は90人にとどまる。

 被害者の約85%が40代以上であり、若年層と比べSNSでのやり取りに相対的に慣れておらず、そこでやり取りされる情報を信じやすい傾向があるようだ。電話などと比べて、LINEなどSNSでのやり取りは周囲から見えにくく、いったん詐欺にかかってしまうと被害が深刻化してしまう傾向がある。

 投資詐欺では、高額な利益を強調する勧誘や、有名人・著名な投資家を装う手口、偽の投資プラットフォームの使用などにはとくに要注意だ。ロマンス詐欺では、外国人を装う、高収入の職業を名乗る、甘い言葉を並べる、金銭を要求するなどの行為が見られたら警戒してほしい。

【茅野雅弘】

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