IoTテクノロジーで建設業の未来を切り拓く
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BeeInventor(株)
台湾発のスタートアップ・BeeInventor(株)は、施工現場の安全性向上と業務効率化を目的としたIoTソリューションを提供している。2017年に台湾で設立し、現在は福岡・香港・台湾・シンガポール・オーストラリアの5拠点を展開している。
代表のハリー・チェン氏は、土木技師として長年現場に携わるなかで、アナログなままの安全管理・人手不足や建設コストの高騰といった建設業界の課題を痛感。これらをDX化によって解決することを目指し、同社を創業した。同社は約3年の研究開発を経て、20年に本格販売を開始。22年には日本法人を設立し、現在ではグローバルで約70社が同社のサービスを導入している。
同社の主力製品であるスマートヘルメット「DasLoop」は、作業員のバイタルデータ(体温・心拍数)、転倒などを監視、さらに位置情報をリアルタイムで可視化し、音声や振動を通じて危険や指示を通知する。通常のヘルメットとほぼ変わらない重量を維持するなど、現場での実用性にも配慮した。さらに、これらのIoT機器を統合するプラットフォーム「DasIoT Platform」を提供し、高度な通信・測位技術を活用して現場の安全管理を強化している。
同社は、東京大学や香港理工大学などアジア各地の大学と連携し、新商品の共同開発やデータ実証を進めている。とくに現在は、日本の産業医科大学と共同で、AIを活用した熱中症予防システムの実用化に取り組んでいる。ヘルメットに深部体温の測定機能を組み込むことで、装着時の違和感を抑えつつ予防効果を高める狙いだ。
主要顧客は大手ゼネコンだが、重機・クレーン衝突防止機能を備えた「DasTrack」「DasCAS」を単独で導入できる仕組みを整え、DX化のハードルを下げている。今後、同社は日本の製造業にも展開を広げる方針。また、日本を最重要拠点と位置づけ、将来的にグローバル本社化を計画しているほか、30年までの日本での上場も視野に入れている。労災の削減や管理の効率化・省人化を実現することで、デジタル化が進行する建設業界の変革を牽引する存在を目指し、成長を加速させていく。
【岩本願】
<COMPANY INFORMATION>
BeeInventor(株)
代 表:ハリー・チェン
所在地:福岡県福岡市中央区大名2-6-11
設 立:2022年6月
資本金:1,000万円
URL:www.beeinventor.com法人名
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