元「鉄人」衣笠祥雄氏が斬る!~2016年、144試合という長丁場を乗り越えるには
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2016年が暖かい日差しのなか新年を迎えた。驚くほどの暖かさを連日記録しているのではないだろうか?カレンダーの関係で今年は仕事始めがどこも早いのではないかな、三ヶ日の次が月曜日という組み合わせで「なんでだよ~」と嘆いている人もいるかもね。とはいえお正月という祝日を 持っているのはアジア系だけで欧米では2日から普通に仕事をしているのだから頑張らなくてはいけません。
最近は色々と考え方、感じ方が環境により大きく変わってきたように思うだけに難しい時代に入ってきたと思うが、これもいま日本はあまりにも豊かな時代を迎えているからそのような感覚を持っているのではないか、それとも人間の進化がそうさせているのか、人という難しい生き物はわからないと思う瞬間です。
次に、今年大きな変化が見えるかもわからないのが選挙権を「18歳から」という改革がなされてこの秋に初めての選挙が実施されることではないだろうか?どのような反響が出るか?結果が見られるか?今までの結果とどう違いが出るのだろうか、とても興味深いことである。18歳の選択はどの方向を指すのだろうか?どんな選択をするのか、どの位の人が選挙に参加するのか?日本では初めてのことだけにとても興味が湧いている。
もう一つはオリンピック・イヤーであるということである。世界の国々から素晴らしい選手が一堂に集まりそれぞれの競技の最高レベルの技を見せてくれる祭典である。人間の限界への挑戦といってもいい競技の内容をじっくりと見せてもらえる時間が生まれる。トレーニングシステムも進み、メンタルトレーニングも、コンピューター分析も、栄養学も身体管理も全て最高のスタッフを揃えて臨む4年に一度の舞台で選手たちは どんなパフォーマンスを見せてくれるか?今から楽しみでならない。次から次から新年を迎えると興味が湧いてくるのだけれど、やはりわたしの最大の関心は私が長年プレーをし、多くの方から素晴らしいことを教えていただき、技術面でも、精神面でも鍛えてもらい技術面、精神面で大きく成長させてもらった野球界がやはり気になる。最近は小さな子供達が公園で子供同士で野球もどきの遊びをしている姿を見る機会がなくなり、小さな頃から野球チームに入り厳しく教えられることには少し抵抗がある。小さな頃には遊びという入門編があり、その次に学校スポーツで友人と競い、野球の面白さが少しわかってきたところでチームに入 り本格的にという私の考えでは遅いのかな?そして高校野球で甲子園を目指しての日々を過ごしてほしい。日本の野球を育てたのは大学であるけれども、今は甲子園が日本の野球の原点のように感じている。高校野球で頑張った経験はその後に社会に出て多くの苦しいこと、腹がたつこ と、悔しいことなどを乗り越える時に大いに役に立つ経験をさせてくれる。
大きな目標(甲子園出場)を持ち日々一生懸命に頑張ることの楽しさを是非経験してほしいものである。すべての選手が甲子園に出場できないが、その後に大学で社会人で頑張る選手、プロ野球に進めるチャンスを掴んだ選手、それぞれが選んだ人生の道を歩いて行くことを考える時間 をくれるだろう。
そんな中から選ばれた選手が集まるプロ野球が今年どんなドラマを見せてくれるのだろうか、12球団の監督がどのような夢を抱いてこの1月を 迎え、2月のキャンプの構想を練っているのだろうか。特に今年はセ・リーグでは3人の新しい監督が誕生し、中日の谷繁監督が監督専任となることを考えると4人という事になるだけにそれぞれのチームをどの様な方向に持って行くか?人気球団の巨人、阪神の監督が変わり、多くの ファンは新監督に何を期待しているのだろうか、当然巨人軍の高橋監督には「優勝」だろう。そして阪神の金本監督にもファンの期待は当然 「優勝」でしょう。優勝チームは1つだけに大変な戦いになる事でしょう。Denaは外国人監督を選び球団として何を求めているのか?チームの改革かな?それとも意識改革かな?監督専任になった谷繁監督が2年間の選手兼任監督の経験をどの様に生かした戦い方を見せるか? 広島の緒方監督が今年はどんな野球を目指しているのだろうか?昨年は戸惑い気味の戦い方が見えたが、今年は自信を持った戦いができるか?そして昨年見事に優勝したヤクルトの真中監督が選手をどのようにしてまとめて今年戦うか?優勝チームの次の年の難しさを経験することになると思うが、どのように乗り越えるだろうか?見どころ満載のセ・リーグとなることと思う。
そしてパ・リーグではソフトバンクが連続優勝記録をどこまで伸ばすのか?往年の西武球団の連勝記録に近づくか?そんなソフトバンクを阻止するチームは現れるのか?こちら側は楽天に久しぶりに監督として帰ってきた梨田監督、パ・リーグ育ちで監督経験も豊富な監督だけに昨年ひど い成績に終わったチームをどんなチームに生まれ変わらせる事ができるか?大変興味深いチームになるだろう。ロッテの伊東監督もそろそろ結果が欲しい時期になってきたところだろう。オリックスの福良監督は昨年の失敗を何としても取り戻したい年になり、西武の田辺監督も監督と して少し選手を理解し、自分の目指す野球をやりたい時期だろう。日本ハムの栗山監督は若手選手をどのように鼓動して成績を残させるか?ここに、このチームの活性化がかかってくるだろう。
今年もこんなことを考えながら1年を過ごしてゆきたいと思います。野球の勝敗を分けるのはチームの戦い方の方向がどこまで徹底して選手に理解されているか、チームの戦い方を信じているか、これが144試合という長丁場を乗り越えるにはどうしても不可欠な要素と思う。人間という動物は「理解した」と思っているうちに「忘れてしまう」動物だと思うだけに事あるごとにこの事を繰り返して考える事が必要になり、このことを大切にして最後まで戦い抜いたチームに喜びが来るのだと思う。
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