旧統一教会総裁・韓鶴子被告に懲役2年の判決~韓国での政治との癒着をめぐり
日本において霊感商法や合同結婚式、高額な献金などが社会問題となった旧統一教会(世界平和統一家庭連合)。6月に宗教法人法に基づく旧統一教会の解散命令が最高裁で確定したが、8月31日、本拠地韓国において大きな動きがあった。
同国の前大統領・尹錫悦(ユン・ソンニョル)氏の妻らに金品を渡したとして請託禁止法違反などに問われた旧統一教会の総裁・韓鶴子(ハン・ハクチャ)被告に対し、ソウル中央地裁は、8月31日、懲役2年(求刑・懲役13年)の実刑判決を言い渡した。
ソウル中央地裁は、教団の元幹部が計画を立案し、韓被告の承認を得て実行されたと認定。「国から支援を受け、政治的影響力を拡大する目的だった」とした。
検察側の求刑13年に比べ2年の実刑判決は軽い判決に映るが、この点について旧統一教会問題を長年追及してきたジャーナリストの鈴木エイト氏は「尹前大統領の妻らへの量刑とバランスをとったともいえる」と指摘し「カルト教団トップへの実刑判決は司法が適切に判断したということだ」と自身のXに投稿し、判決を評価している。
(2025年1月撮影)
旧統一教会は、韓国において朴正煕政権以来、政治と密接に結びついてきたが、反共産主義を国是とする同国では日本ほど問題視されてこなかった。今回、教団幹部の組織的関与による不法行為が認定された意味は大きい。
一方で、日本においては解散命令で一区切りがついたとされ、メディア報道を含め教団と政治の関係を追及する動きが弱くなった。教団の問題に取り組んだ弁護士などから、日本人信徒が献金した膨大な資金が韓国の教団本部に流れ、教団幹部の贅沢な暮らしや教団施設建設だけでなく、日韓米の政界に対する政治工作や北朝鮮への支援に使われたとの指摘もあり、日本からの資金の流れや政治家の関与などを調査する必要がある。
【近藤将勝】









