日本国民に米軍基地由来のPFAS汚染を知らせなかった政府~対米従属は保守政権か

 沖縄県内の米軍基地周辺で発がん性が指摘されているPFAS(有機フッ素化合物)が高濃度で検出されたことについて、米軍側が基地に由来すると推測されると伝えていたにもかかわらず、日本政府は公表していなかったことがわかった。沖縄の地方紙・沖縄タイムスが8日付で大きく報じ、9日に朝日新聞なども相次いで報じた。

 この問題は在日米軍が、2023年に米軍の嘉手納基地(沖縄市や嘉手納町などにまたがる)と普天間飛行場(宜野湾市)について、両基地の消火訓練施設でPFASを含有した消火剤を使っている事実を挙げ、日本政府に汚染源の可能性が高いと認めつつ、沖縄県による立ち入り調査を拒否していた。沖縄県は10年前に基地周辺でのPFAS検出を公表し、立ち入り調査を求めていた。

 ところが日本政府は、25年に米軍の回答を公開しているが、立ち入り調査の拒否についてのみ公表し、汚染源の可能性を認めたことは隠蔽していた。

 我が国政府が主権国家として国民の生命と健康を守る意思があるのか疑問を感じる対応である。戦時中、沖縄は本土決戦前の「捨て石」にされたが、米軍の特権を認めた日米地位協定の存在自体、今なお沖縄が日本の主権下にあるのか曖昧な立場に置いたまま、負担を押し付けている。

 高市首相は保守層から支持を得ている。対米従属が真に保守政治なのか保守層のなかからも指摘があるが、米軍が認めたPFAS汚染の可能性を公表せず、「米側との関係もありお答えは差し控える」(木原稔官房長官)とするようでは、真の保守政治家・保守政治とはいえない。沖縄県知事選(13日投開票)を間近に控えた今こそ、事の真相を明らかにすべきである。

【近藤将勝】

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