人材育成を主眼に顧客との横のつながりを
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(株)末永工務店 代表取締役 末永 正伸
実力に裏打ちされた実績と挑戦心
1957年4月の創業以来、60年近い歴史を地元福岡で刻んできた(株)末永工務店。一般住宅を始め、共同住宅、公共施設、商業施設、社寺仏閣など、幅広い仕事を手がけ、福岡のまちに賑わいの場を提供し続けてきた。そんな同社の舵を取るのが、代表取締役の末永正伸氏。末永代表は築き上げてきた顧客との関係性を大切にしながら、基盤のさらなる強化に努める一方で、経営者として市場動向の分析を怠ることなく、常に同社の未来図を思い描いている。
「斜陽産業と言われることもある業界への危機感はありますが、悲観するのではなく、突出した武器を持つことへの挑戦、そういった前向きな姿勢が大事になってくるのだと考えています」(末永代表)。同社の仕事は堅実さのなかにも、時代のニーズを正確に読み取ったモダンな感覚を反映させたものが多数ある。そのバランスに優れた建築物は、福岡における都市景観賞の受賞歴といったかたちできっちり評価を受けている。「何かに特化した建築物をつくるというのが理想です」と語る末永代表。今後、同社がどのような建築物を手がけていくのか、非常に楽しみである。
もちろん仕事に偏りが生まれないよう、末永代表は同時に官庁工事にも注力していくと語る。「現在、ジョイントベンチャーといったかたちで、他社さんとも協力体制を敷きながら、官庁工事に積極的に取り組んでおります。最近のもので言うと、福岡青果市場の付属棟の仕事を弊社に任せていただきました」(末永代表)。たしかな実力が要求される官の仕事と、都市景観とのマッチングのなかにも、目を惹くオリジナリティが要求される民の仕事。両方の仕事を途切れることなく受注できているのも、同社が歴史とともに手にしてきたたしかな技術力と顧客とのつながり、さらには時代に柔軟に対応できる鋭敏な感覚を兼ね備えているからにほかならない。
人材教育を充実させ活気ある企業へ
企業として多くの魅力を持つ同社。末永代表はしかし、さらなる飛躍のために人材育成を課題として挙げる。「経済の原点は物々交換です。コレとソレを交換しましょうという、本来売り手も買い手もいない状況です。ところが資本主義経済が成熟していくなかで、家電量販店でよく見られる、『あの店ではいくらだったからもっと安くしてよ』というような、『買い手市場』と呼ばれる考え方が主流になってしまい、お客さまとの関係性が上下で語られることが多くなってしまいました。そのような状況のなかにあって、本当に大切なものは何なのかを、常に『自分で考えることができる』、そんな人材を育てていきたいと考えています」(末永代表)。
次世代を担う―未来の末永工務店を背負っていく人材を育てていくことへの強い想い。そこからは、「社会人の育成は会社の義務である」と語る末永代表の使命感の強さがうかがえる。「提供するサービスというのは、常に最善のものであるべきです。ですので弊社も含め、企業は新しい技術に対する投資を可能としておく必要があります。そのためにも重要になってくるのが、やはり優秀な人材です。すべては人からなのです」と、人への強い期待を寄せる。
最後に、福岡というまちへの想いも尋ねた。「商業都市としての福岡は、九州で唯一人口増を果たしているまちでもあります。ですので、今後もこの勢いを維持していけるように、人が集える、『おもしろ味に溢れた施設』をつくっていくことが大事になってくると思います」(末永代表)。
同社は、その構想にかたちを与えていける企業となっていくであろう。※記事内容は2015年8月31日時点のもの
<COMPANY INFORMATION>
(株)末永工務店
代 表:末永 正伸
所在地:福岡市南区長丘5-21-20
設 立:1967年4月
資本金:4,500万円
TEL:092-541-3764
URL:http://www.suenaga-k.co.jp/<プロフィール>
末永 正伸(すえなが まさのぶ)
福岡市出身。1987年1月、(株)末永工務店入社。2005年1月同社取締役に就任。08年3月には同社代表取締役社長に就任。優しさ溢れる温和な表情だが、50歳を超えても落ち着きのない車に興味を持ったり、オートバイを欲しがるような一面も。法人名
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