現在の生コン業界の裏側(中)
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福岡地区における有力なアウトサイダーは、(株)サカヒラ(飯塚市)、旭コンクリート工業(有)(糸島市)、(株)エフ・エム・シー(那珂川町)が挙げられるなか、同地区協同組合の一番の脅威は、サカヒラである。
長年、サカヒラの積極的な営業展開で、同地区での厳しい競合が続いている。近年は、双方間での協議が活発化し、サカヒラの同協同組合への参入の可能性がクローズアップされているが、未だ実現には至っていない。
「サカヒラは、価格優位性は高い。その理由は、生コン製造の約30%を占める主原材料のセメントが“麻生セメント”であることが大きい。サカヒラ本社の飯塚市から麻生セメントの製造工場は、近距離である。この輸送コストがどこよりも抑えられることで、価格に反映することができる」(前出生コン製造工場幹部)と、麻生セメントとの関係性が大きいとしている。
続けて「組合内の工場も、麻生セメントのシェアは高い。福岡においては、依然として“麻生”ブランドが強靭である。地場企業の代表格のグループの一社であり、そして“政治力”も存在する。セメントのシェアが高いので、製造量がまとまり同業他社より価格の優位性は有することができる。麻生セメントとサカヒラ─この関係性が続く限り、価格面で太刀打ち出来ない」と麻生セメントの絶大さが、福岡の生コン勢力図の中心であるという。
(つづく)
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