九州地銀の第1四半期(17/3)を検証 (1)
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九州地銀(18行)の17年3月期 第1四半期決算が出揃った。そこで過去5年間における九州地銀の第1四半期決算の発表日が、どのように推移しているのかを調べてみると、【別表1】のようになった。
この表から見えるもの
◆今年トップの発表は佐賀銀行の8月2日(火)だった。昨年より1日早くなり、また最終も10日(水)と1日早くなっている。今年は曜日の関係から9日(火)が発表のピークとなり、8行が集中した。昨年のピークは5日(水)と10日(月)の2回で、ともに5行だった。【別表2、3に詳細】
◆肥後銀行は2012年から14年まで3年連続で7月30日に発表し、財務内容の良さをアピールしていた。しかし昨年は8月10日(月)。大幅に遅れたのは、2カ月後の10月に予定されていた九州FGの設立準備や鹿児島銀行との仕様統一などが影響したと見られる。
経営統合した九州FGは今年も9日(火)と遅い発表だったが、4月に発生した熊本地震の特殊要因によるもので、11月発表予定の中間決算からは態勢を立て直してくるものと思われる。◆過去5年間発表のトップはすべて第一地銀である。2012年のトップは、ふくおかFG(福岡銀行・熊本銀行・親和銀行)と肥後銀行の4行が7月30日。それに対し最終発表だったのは、西日本シティ銀行・佐賀共栄銀行・長崎銀行・豊和銀行・宮崎太陽銀行の5行で8月10日。いずれも旧相互系の銀行であり、当時から情報公開に対する意識は薄かったようだ。
◆第一地銀で最終発表したのは12年の西日本シティ銀行(8/10)だけだ。昨年も8月10日と遅い発表となっている。今年10月に経営統合し西日本フィナンシャルホールディングス(FH)を設立する予定となっているが、経営統合がスムーズにいったかどうかは、17年3月期決算の発表日次第ではないだろうか
まとめ
「発表日を調べて何になるの」と思われるかもしれないが、この発表日から見えてくるものがある。第1四半期決算発表のトップは佐賀銀行だった。その裏には「経営統合する体制は整っていますよ。」とのサインとも読めるからだ。
また今年も最終は8月10日(水)の宮崎太陽銀行。2012年から5年連続で、不名誉な最終発表銀行となっており、6月に就任した林田洋二新頭取の手腕も問われているのではないだろうか。(つづく)
【北山 譲】
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