東ヨーロッパには何があるのだろう(17)
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「十字架の丘」はいつの間にか生まれ、大きく育った
「十字架の丘」――ここには、置かれたばかりのもの、朽ち果てたものなど、文字通り夥しい数の十字架がある。しかし、ここは墓地ではない。しかも誰も管理していないという。
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マロニエ並木と大麦の畑を通る
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「十字架の丘」へ
ここは、筋金入りの反ロシアの聖地である。発祥は1830年代に、ロシアの支配に対する蜂起の後と言われているが、はっきりしたことはわからないという。
ソ連時代になり、ほとんどの教会が図書館や博物館、劇場などほかの用途に使われたため、祈りの場を奪われた人々は、その代替えとしてこの場所に十字架を持ち寄ったという。<
「十字架の丘」
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真新しいもの、朽ちかけたもの、ただクロス、クロス、そしてクロス
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いろいろな国からたくさんの人がやって来る
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売店の十字架はお土産にする人のほか、十字架の丘に持っていく人もいる
かつてソ連政府は3度にもわたり、ブルドーザーで十字架の丘を破壊および撤去したが、そのたびに、十字架の丘はいつの間にか復活した。いわゆる非暴力抵抗である。そして主権を回復した今でも、十字架は増え続けている。
(つづく)
<プロフィール>
神戸 彲(かんべ・みずち)
1947年生まれ、宮崎県出身。74年寿屋入社、えじまや社長、ハロー専務などを経て、2003年ハローデイに入社。取締役、常務を経て、09年に同社を退社。10年1月に(株)ハイマートの顧問に就任し、同5月に代表取締役社長に就任。流通コンサルタント業「スーパーマーケットプランニング未来」の代表を経て、現在は流通アナリスト。関連記事
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