民進党解体は、もはや時間の問題
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NetIB-Newsでは、政治経済学者の植草一秀氏のブログ記事から一部を抜粋して紹介する。今回は、日本政治を暗転させた民主党10人衆―――なかでも、第一級戦犯の菅直人氏と野田佳彦氏の所業について言及した、9月17日付の記事を紹介する。
日本政治を暗転させたのは民主党悪徳10人衆である。渡部恒三、藤井裕久、仙谷由人、菅直人、野田佳彦、岡田克也、前原誠司、安住淳、枝野幸男、玄葉光一郎の10名だ。このなかでの第一級戦犯が菅直人氏と野田佳彦氏である。この10人が中心になって、鳩山由紀夫政権を破壊した。そして、権力を強奪し、ポストを弄び、たらい回しにしたのである。
「悪徳」の中核は、「政策転覆」にある。鳩山政権の使命は日本政治刷新だった。既得権勢力が支配する日本政治を、主権者が支配する日本政治に変える。これが鳩山政権の使命だった。
米国が支配する日本、官僚が支配する日本、大資本が支配する日本、を刷新する。これが鳩山政権の目標であり、存在意義だった。その具体策が、辺野古の県外・国外移設、官僚天下りの根絶、企業団体献金の全面禁止であった。この基本政策をすべて転覆したのが、上記「悪徳10人衆」である。
菅直人氏は日本政治刷新の路線を明示した小沢-鳩山ラインが、既得権勢力から総攻撃された状況を観察して、手のひらを返した。敵に寝返り、権力を強奪したのである。これが2010年6月政権の本質である。
菅直人氏は、基本政策路線を全面転換した。辺野古基地建設を推進、企業団体献金全面禁止を封印、そして、何の党内論議を経ぬままに、突如として、消費税増税の方針を提示したのである。2010年6月17日の参院選公約発表会見においてのことだ。政調会長の玄葉光一郎氏は、「マニフェスト発表の場で首相自身の言葉で言ったのだから、当然、公約になる」と明言。さらに、「2012年度の増税実施可能性」を述べた。政権交代の偉業破壊は2010年6月に始動した。権力を強奪した菅直人政権は7月10日の参院選で惨敗。日本政治が音を立てて転落し始めたのはこの瞬間からだ。「参院選が菅政権に対する信任投票」と明言していたのであるから、この瞬間に菅直人氏は辞職すべきだった。ここで、小沢一郎政権が誕生していれば、日本政治の運命は激変していたはずである。
しかし、菅直人氏は1年以上も首相の椅子にしがみつき、後を継いだのが野田佳彦氏だ。この野田政権が「シロアリ退治なき消費税増税」を強行決定した。「シロアリを退治しないで消費税を上げるのはおかしいんです」と絶叫した人物が、「シロアリを退治しないで消費税を上げる」ことに突進した。
増税法を強行制定したのが2012年8月。そして、野田政権は2012年12月に衆院総選挙に突き進んだ。権力を自民党に献上すること、そして、消費税増税決定を許さず新党を結成した小沢一郎氏が率いる「国民の生活が第一」をせん滅するための解散総選挙だった。日本政治を破壊した主犯が野田佳彦である。その野田氏が民進党の幹事長として再登場した。「火中の栗を拾う者」ではなく「焼け野原に現れた放火犯」でしかない。
※続きは9月17日のメルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」第1542号「民進党の解体はもはや時間の問題だ」で。
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