2024年12月26日( 木 )

腐敗し切っている日本の警察・検察行政

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 NetIB-Newsでは、政治経済学者の植草一秀氏のブログ記事から一部を抜粋して紹介する。今回は、元TBS記者のスキャンダルと逮捕もみ消しに走る日本の警察行政とそれを助長するメディアについて厳しく論難した、5月30日付の記事を紹介する。


5月10日付のブログ記事「ニュースサイトが排除する山口敬之氏重大情報
と、メルマガ記事「刑訴法改悪+共謀罪創設=新治安維持法
でも指摘したように、日本の警察、検察、裁判所制度には重大な欠陥がある。そして、この欠陥を助長、増幅させているのが日本の御用メディアである。
元TBS記者で安倍首相の御用記者に成り下がっている山口敬之氏のスキャンダルが暴露されたが、ほとんどのマスメディアがこの情報を封殺する対応を示してきた。
これに対して、被害があったと訴える女性が顔出しをして記者会見を開いた。さすがにマスメディアもこの事実を取り上げざるを得なくなったが、問題の本質は安倍政権の「関与」である。森友学園、加計学園、そして今回の警察行政への「介入」疑惑は、安倍政権の本質に関わる重大問題である。
国会では性犯罪に対する罰則を強化する刑法改定も審議されている。このなかで、準強姦疑惑に関する警察・検察当局の対応、また官邸の「関与」に関する疑惑が浮上しており、国会で厳しく事実関係を問わなければならない。安倍首相は「逃げ」の一手に走っているが、国会は安倍首相の「説明責任」を問うべきである。安倍首相が説明責任を果たすまでは、一切の国会審議に応じないという強い姿勢を示す必要があるが、追及する側の民進党の対応が生ぬるすぎる。
日本全体が腐敗し始めていると言わざるを得ない。

日本の警察・検察・裁判所の前近代性を示す三つの重大な問題点を指摘しておこう。
第一は、検察、警察に不当に巨大な裁量権が付与されていること
第二は、基本的人権の尊重が全うされていないこと
第三は、裁判所が行政権力の支配下に置かれていること
である。

不当に巨大な裁量権とは、犯罪が存在しないのに犯罪をねつ造して無実の市民を犯罪者に仕立て上げる裁
量権と、犯罪が存在するのにその犯罪者を無罪放免にする裁量権のことである。
これが警察・検察の巨大利権の源泉になっている。
米国でトランプ大統領がFBI長官を交代させたことが捜査に対する権力の介入として大きな問題として取り上げられている。政治権力が発令された逮捕状をもみ消して、犯罪そのものをもみ消した疑惑が浮上しているのだから、メディアはこの問題を徹底的に取り上げるべきだろう。

しかし、被害を訴えている女性が会見を開くまで、大半のマスメディアは、この情報自体を握り潰していた。

私が巻き込まれた冤罪事案では、警視庁の高輪警察署が、私の無罪を完全に証明する防犯カメラ映像を隠滅した。私は防犯カメラ映像を確認してもらえば、私の無実潔白が完全に証明されるから、防犯カメラ映像を確認することを警察に訴え続けた。
ところが、高輪警察は私の訴えを10日以上も放置したうえで、防犯カメラ映像が消滅したと説明したのである。今回、女性が被害を届け出て事件を担当したのが高輪警察署であったことは奇妙な偶然である。今回のケースでは女性の側が先に防犯カメラ映像を押さえて被害を訴えたため、高輪警察署も防犯カメラ映像の隠滅を図ることができなかったのだと推察される。

そして、高輪署が山口敬之氏の逮捕状を取得し、成田空港で山口氏の帰国時に逮捕を執行する直前で「上からの指示」で逮捕が取りやめになったのだという。捜査は高輪署から警視庁に移され、検察は不起訴とした。これが米国で発生していれば世界中を揺るがす巨大スキャンダルとして報じられるだろう。日本のメディアがこの問題を追求しないことが日本のメディアの異常性を如実に物語っている。

※続きは5月30日のメルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」第1754号「腐敗し切っている日本の警察・検察行政」で。


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・植草一秀の『知られざる真実』

 

 

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