ド派手なセレブ生活も終焉か(2)~(株)ストーンマーケット
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天然石アクセサリー販売で急成長した(株)ストーンマーケット(本社:福岡市中央区、中村泰二郎社長)だが、業績の悪化から事業の縮小を余儀なくされている。2年半ほど前に「ド派手なセレブ生活は続くのか」と題して同社の凋落を報じたが、いよいよド派手なセレブ生活も終焉が近づいているようだ。
飲食事業から撤退
天然石アクセサリー事業で急成長を遂げた同社は、その後、事業の多角化を進めた。とくに力を入れたのが飲食事業である。大名の無国籍カジュアルダイニング「mu-tata(ムータタ)」、赤坂のレストラン・バー「GOLD(ゴールド)」、中洲のバー「W the Bar(ダブリュ・ザ・バー)」、福間の「Stellar Beach Café(ステラ・ビーチ・カフェ)」、百道浜の「Blue Reef Café(ブルー・リーフ・カフェ)、中洲では本格和食の「美食・和ダイニング きらら庭」、16年8月にはミュージシャンのGACKTがアドバイザーを務める立ち食い焼肉店「厳選 神の赤肉 親富孝通り店(FC店)」をオープンした。なかでも豪華な内装の「GOLD」は、中村社長が主催するさまざまなイベントやパーティー会場として知られており、セレブパーティー会場の代名詞的な存在だった。
ところが、現在ではこれらの店は一つも残っていない。そもそも飲食事業と言っても、「中村社長の道楽」と揶揄されるような事業であり、かねてから収益性には疑問符がつくものだった。前シリーズの取材時点でも、飲食事業はほぼ赤字と聞かれていたため、各店舗が閉店したこと自体にあまり驚きはない。業績が低迷し始め本業回帰を目指す中で「飲食事業は17年3月ですべてやめた」(関係者)という。天然石アクセサリーの売上が落ち込んでいくなか、不採算の飲食事業を抱えておく余裕を失い、起死回生を狙ってオープンした店舗も不発に終わったようだ。
利益率の高い天然石アクセサリー事業で成功し、その勢いで飲食事業にも進出したが、結果的にリストラせざるを得ない状況に追い込まれた。本業の高収益を背景にした拡大・多角化路線は、現在は逆回転の負のスパイラルに陥っており、縮小均衡を目指すしかない状態だ。一般的に、本業が悪くなってから不採算事業を整理すると、本業の赤字プラス整理損のダブルパンチに見舞われ、一気に余裕を失ってしまう。同社の場合も事業リストラが遅きに失した感は否めない。「人員削減はしていない」(関係者)そうだが、一方で自主的な退職者は増えているようだ。同社にとって経営多角化として進めた飲食事業は、業績に寄与するほどにも育たず、文字通り「社長の道楽」で終わってしまったようだ。
(つづく)
【特別取材班】▼関連リンク
・ド派手なセレブ生活は続くのか(1)~ストーンマーケット
・続・ド派手なセレブ生活は続くのか~ストーンマーケット関連キーワード
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