民事再生手続き棄却 シェアハウス「かぼちゃの馬車」の(株)スマートデイズ 破産手続き移行へ
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4月9日、東京地裁に民事再生法の適用を申請していた同社は、18日、同地裁より民事再生法手続きが棄却され、保全管理命令を受けた。今後、裁判所の職権により破産手続きに移行する。
保全管理人には監督委員だった清水祐介弁護士(ひいらぎ総合法律事務所保全管理対策室、東京都中央区銀座8-9-11、電話:03-5524-5554)が選任されている。負債総額は約60億3,500万円。同社は、2001年10月に設立のシェアハウス企画販売業者。女性専用の新築一棟のシェアハウス「かぼちゃの馬車」を、首都圏を中心にこの2~3年で急激に増やしていった。一定額の賃料支払を保証するサブリースを謳い文句に「『かぼちゃの馬車』のオーナーにならないか」などと持ちかけ、サラリーマンなど一般個人を相手に業績を拡大していき、17年3月期には約316憶9,600万円の売上高を計上していた。
しかし、シェアハウスの供給を急速に拡大したことで、需給のバランスが崩れ入居率が低下。加えてオーナーへ積極的に融資を行っていたスルガ銀行の融資姿勢が17年秋頃から硬化したことにより販売が大幅に減少し、資金繰りが悪化。同年10月にオーナーに対してサブリース賃料の減額を通知すると、18年1月にはサブリース賃料の支払いをストップするという事態に陥った。
代表交代を行うなど改善策を図ったものの、資金繰りは好転せず、4月9日、民事再生法手続きの申請を行うに至った。同月12日および14日に開催された債権者説明会では、出席した約360名のオーナーから民事再生への異論が続出し紛糾する場面もあった。最大675名にものぼるオーナーたち。現在、同社から入居者へ「新たな管理会社がきまるまでは家賃は払い込まないように」という旨の通知を出しているが、直接オーナーへ支払うようにという動きをみせるオーナーも出ている。入居率が高い場合は、引続き物件を保有し続けていくオーナーもいるだろうが、入居率が低い場合は、物件を売らざる得なくなるであろう。その場合は、損切での売却になることも考えられる。
また、同社のシェアハウスに関連して、オーナーに対するスルガ銀行の融資体制が問題となっている。13日、約675名のシェアハウスのオーナーに1,000億円の融資を行っていたとして同行に、金融庁が立ち入り検査を行っている。関連キーワード
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