2024年11月23日( 土 )

『脊振の自然に魅せられて』「雪のいたずらに微笑んで」

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 今年は寒波襲来の予報があったものの、雪は期待したほど降りませんでした。雪の降り方にも色々ありますが、風もなく降り積もる雪の場合、積雪が多く、1m近く積もることもあります。

 強風に晒されて樹木に叩きつけられた雨は氷となり、樹氷の花を咲かせます。

 また叩きつけられた雪が「エビの尻尾」となり、季節風の強さを目の当たりにする事もあります。「エビの尻尾」は向かい風の方向に成長していきます。

 そして雪原では風のいたずらにより雪の風紋を生み出したり、思わぬ光景に遭遇したりする事があります。

 後輩と新雪を踏みしめ山道を花乱の滝登山口から金山山頂(967m)へと進んでいると「雪のお人形」のような小さな造形を目にしました。小さな木の枝が人形の手となって雪だるまのように佇んでいたのです。それを見た私は思わず微笑み、撮影しました。雪と風のいたずらによって作り出されたのでしょう。まるでメルヘンの世界に飛び込んだようでした。

 3月初めに思わぬ忘れ雪が降り、咲き始めたホソバナコバイモが雪国で見られる角巻をかけているようです。まるでオシャレを楽しんでいるかのようで、乙女の様に可愛くてきれいでした。

 この時期は灌木のマンサクも黄色い花を付けて春の訪れを知らせてくれます。

 ホソバナコバイモの群生地から上部にあるマンサクを仲間と鑑賞し、下って来る時には雪が溶けていました。

 ホソバナコバイモもマンサクも春の訪れをいち早く知らせてくれる植物です。

雪のいたずらが作り出したメルヘンの世界
雪の角巻を羽織ったホソバナコバイモ(ユリ科)

2019年2月26日
脊振の自然を愛する会
代表 池田 友行

 

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