【パチンカー代の『釘読み』】パチンコ女子は増えたのか~ビタ押しする「君の名は。」
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仕事帰り、ストレス発散のために近所のパチンコホール(以下、ホール)に足を運ぶと、女性の姿が散見された。紫煙立ち上る鉄火場のイメージがいまだ強く残るホールだが、近年はディフューザー(香り散布)や消臭用のエアシャワー(イメージは電話BOX)、果てはマッサージチェアなど、居心地を重視した設備機器の導入が進む。
パチンコ女子は増えたのか
ホール内の休憩スペースでは好きなだけ漫画を読むことができる。パチンコ・スロットの設置台数が1,000台に迫るような大規模ホールになると、スマホの充電設備やフリーWi-Fiが整備されていることも珍しくない。カフェや飲食店がテナントとして入っていることも多く、「マンガ喫茶」感覚で長時間滞在することも可能だ。無論、遊技ファンの心を震わす「大音量」さえ気にならなければの話だが・・・。
ホールによっては、「野菜の詰め放題」や焼き鳥などの「屋台営業」、来店時に貯まる来店ポイントとレア賞品(有名ブランド焼酎など)の「交換会」などを実施している。これらの設備投資や取り組みによるホスピタリティ(おもてなし)が、女性客の取り込みに一役買っているのかもしれない。
しかし、女性が実際にホールに足を運ぶ日数を見ると、まだまだ開拓の余地があることがわかる。
総務省が5年ごとに公表している「社会生活基本調査の結果」。直近の平成28年版(調査対象:10歳以上の約20万人)によると、女性が年間にホールに通う平均日数は44.6日。詳細を見ると、活発にホールに通っているのは65歳以上の女性で75.1日(年間)。個別の状況を含めると、就学前の未子をもつ女性が121.4日(同)で、子育て期にある1人親が115.9日(同)となっており、子育てからの「気分転換」にホールを利用する女性が多いことがうかがい知れる。
ただ、前回の調査結果と比較すると平均日数は5日減少しており、ホールに通う女性客は全体としては減少傾向にあるという結果になる。
メディアミックス
ホールに女性を呼び込むためには何が必要なのか。設備の拡充は進んでいるため、次に必要になるのはやはり女性向けコンテンツの充実ではないだろうか。
既存の女性人気の高い実写(冬のソナタなど)、アニメ・漫画作品(おそ松さんなど)を採用したパチンコ・スロット台の開発・導入でもいいし、ホール独自のキャラクター企画、賞品提供でもいいだろう。
あくまで筆者の体感になるが、ホールで若い女性を目にする機会が増えたように思う。筆者は主にスロットコーナーで遊ぶことが多いのだが、この前隣で打っていった女性がビタ押し(特定の図柄をピタリと枠内に止める)を百発百中させているのを見て驚かされた。ボーナスで獲得できるメダルをすべて取りきると、即座に賞品交換に向かうというその勝負に徹した姿にも痺れた。
名も知らぬスロット女子との出会い。ホールに出会いを求めるのは間違っているだろうか…。その是非はひとまず置いといて、老若男女問わず、ホールにはもっと遊べる地域の集会所としての役割があっても良いのではないだろうか。
【代 源太朗】
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