首位ツルハ、3位コスモス薬品　ドラッグストア大手10社ランキング

　ツルハ首位浮上、コスモス薬品3位へ――ドラッグストア大手の前期決算によると、積極的なM&Aで業容を拡大しているツルハHDがイオングループのウエルシアを追い越し売上高1位に躍進。

　3位にはコスモス薬品がサンドラッグとマツモトキヨシHDをごぼう抜きして上昇した。上位陣の入れ替わりは目まぐるしく、かつての業界トップだったマツモトキヨシは5位に後退した。

　ツルハは相次ぐM&Aと大量出店で16.2％伸ばした。ウエルシアも12.4％の高水準の増収率だったが、33億円の差で首位を明け渡した。

　サンドラッグは本体の出店の遅れがたたってコスモスに抜かれた。

　コスモスは93店の出店で9.5％伸ばした。既存店も好調だった。

　業界ではスギHDとマツキヨHDがココカラファインとの提携合戦を繰り広げるなど、再編の火種が尽きない。M&Aや資本提携に猛進するのは、激しい出店競争を展開するなかで、規模の大きい方が最終的に生き残ると見ているためだ。

　下位グループでは北陸地盤のクスリのアオキが売上を拡大、上位をうかがう。コスモスと同じく食品扱い比率が高く、（株）むすんでひらいてを惣菜テナントに導入している。

　ドラッグストアモリとザクザグを傘下に置くナチュラルHDは2,127億円の売上高で11位。2社が連携し山陽道と四国で店舗網の拡張中を進めている。

　業界勢力図は来年に向けさらに塗り変わる見通しだ。