母校の学びを心に刻み日々歩む~受け継がれる『ヒガシ』の理念(1)
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(学)東福岡学園 理事長 德野 光博 氏
(株)冨士機 代表取締役 藤田 以和彦 氏(東福岡高等学校5期生)
福岡ロジテム(株) 代表取締役社長 小林 専司 氏(同12期生)
(医)勢成会井口野間病院、(医)周友会徳山病院
(一財)高雄病院 副理事長 岡田 勢聿 氏(同21期生)1945(昭和20)年11月、大戦後焦土と化した日本を、「日本の再建は教育の振興によるべき」との信念の下で立ち上がった東福岡高等学校の礎を創立した德野常道氏。創立者の熱い思いは今日も受け継がれている。『私学の秀峰』を目指す全国トップクラスの高等学校のOBであり、福岡県下における各業界の経営者として活躍される3名と学園トップが『ヒガシ』の魅力を存分に語った。
(聞き手:弊社 代表取締役 児玉 直)
血の通った教育の実践
――今回、東福岡高等学校のOBであり、福岡のみならず全国、そして世界レベルでご活躍されている50、60、70代の経営者の皆さまにお集まりいただきました。そして学園トップの德野光博理事長とともに、東福岡での学びがどのように今日まで生かされているのか。
一方で、東福岡が刻んできた歴史を振り返りながら、これからの教育について皆さま胸襟を開き、存分に語っていただきたいです。まずは、本日一番の年功者である藤田以和彦社長、国内業界をリードする企業を率いる原動力となった東福岡での3年間についてお聞かせください。藤田以和彦氏(以下、藤田) 私は東福岡の5期生です。皆さまご経験されていない東区箱崎宮前町に木造校舎があった時代に学んでおりました。東光中学校(福岡市博多区)に通っておりまして当時の担任の先生から「藤田よ、将来を見据えた進路を選ぶことだ。君は、東福岡に行け!」と薦められ、東福岡へ進学しました。
当時校長先生の德野常道先生は、朝我々を出迎えた後、九州大学に通って学ばれていました。そして下校時間前後に高校に戻られておりました。これまでに出会ったことのないような先生で「ユニークな学校だな」と感じました。同級生含め、皆個性豊かな集団でした。振り返りますと、德野常道先生始め教職員の方々に導いていただいたおかげで、各人の個性を尊重され自由闊達な毎日を過ごすことができ、自主・自律の精神を備える人間力が形成されたと感謝しています。東福岡の5期生であることに誇りをもっています。
德野光博氏(以下、德野) 創立者の德野常道は、1945(昭和20)年11月に当学園の前身となります福岡米語義塾を創立しました。4年後の49(昭和24)年10月には九州貿易専門学校を創立・開校いたしました。戦後の教育には、英語が不可欠であるとして創立したのです。当時、地元の方々に支えていただくとともに、地域の方々と接しながら学校をつくり運営してまいりました。德野常道自身、まだ若かったこともあり、「自らが学ばねばならない、自己研鑽が必要だ」として九州大学の経済学部・法学部で学び、卒業いたしました。
その後、同大学院に進学しました。5期生の皆さんが在籍した時期に父は、大学院で学んでいたのです。東福岡高等学校の開校は、55(昭和30)年4月10日で、247名の新入生を迎えました。開校から5期生の方々が在学していた時代は、とても活気ある時期でした。とくに5期生の皆さんは結束が固く、現在70歳を超えるお歳になっても集まる機会をたくさん設けられて、団結力が強い卒業学年です。
藤田 当時の先生方は心身ともに若かったです。「よし!やるぞ」というような、教育への並々ならぬ情熱をひしひしと感じていた記憶があります。私は62(昭和37)年に卒業しましたが、当時新しい高等学校が次々に創立されるいわゆる高等学校の“群雄割拠”時代の幕開けのなかで、母校は着実に前進していきました。
(つづく)
【文・構成:河原 清明】<COMPANY INFORMATION>
(学)東福岡学園
東福岡高等学校
理事長:德野 光博
学校長:松原 功
所在地:福岡市博多区東比恵2-24-1
URL:http://www.higashifukuoka.ed.jp<プロフィール>
德野 光博(とくの・みつひろ)
1953年福岡県生まれ。県立修猷館高等学校卒業。早稲田大学社会科学部卒業、福岡大学大学院法学研究科前期課程修了。78年4月に東福岡学園 東福岡高等学校入職。2002年4月より学園理事長。17年11月藍綬褒章。趣味はスポーツなどの試合観戦。<プロフィール>
藤田 以和彦(ふじた・いわひこ)
1943年、福岡県生まれ。東福岡高等学校5期生。福岡大学中退、実父経営の鉄工所に入社。69年9月に事業を継承。72年9月に(株)富士機鉄工(現・(株)冨士機)を設立し、代表取締役に就任。グループ会社の(株)セントラル商工の代表を兼務。趣味は登山。<プロフィール>
小林 専司(こばやし・せんじ)
東福岡高等学校12期生。中央大学卒。2005年10月福岡ロジテム(株)を設立、代表取締役社長就任。会社経営とともに、ボランティア活動にも精力的に参加。福岡県中小企業経営者協会(連)会長。<プロフィール>
岡田 勢聿(おかだ・せいいち)
1960年福岡市生まれ。東福岡高等学校21期生。福岡大学商学部卒業。麻生商事(株)入社。退職後、専門学校川崎リハビリテーション学院作業療法科入学。卒業後、社会医療法人財団 白十字会で作業療法部主任を歴任後退職し、発達障害児施設知徳学園を福岡市で開設し園長を務める。その後、NPO法人理事長を経て、現在は(医)勢成会井口野間病院、(医)周友会徳山病院、(一社)高雄病院の副理事長を務める。また、九州大学医学部第一内科教室でリエゾン精神医学を専門習得生として研究中。【母校の学びを心に刻み日々歩む~受け継がれる『ヒガシ』の理念】の記事一覧
・母校の学びを心に刻み日々歩む~受け継がれる『ヒガシ』の理念(5)(2019年10月09日)
・母校の学びを心に刻み日々歩む~受け継がれる『ヒガシ』の理念(4)(2019年10月08日)
・母校の学びを心に刻み日々歩む~受け継がれる『ヒガシ』の理念(3)(2019年10月07日)
・母校の学びを心に刻み日々歩む~受け継がれる『ヒガシ』の理念(2)(2019年10月04日)
・母校の学びを心に刻み日々歩む~受け継がれる『ヒガシ』の理念(1)(2019年10月03日)関連キーワード
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