25日、三菱商事と中部電力は、欧州で総合エネルギー事業を展開するオランダのエネコ社の売却入札に共同で参加し、優先交渉権を獲得したと発表した。
発表によると、三菱商事と中部電力が共同で設立した新会社を通じて、最大100%の株式を41億ユーロ(約5,000億円)で買収する予定。
三菱商事はエネコと2012年から欧州で洋上風力発電事業および蓄電事業で協業している。中部電力によると、三菱商事と中部電力は2017年から、ドイツで洋上風力発電所向けの海底送電事業において協力を行っている。中部電力はヨーロッパでの事業拡大を計画しており、エネコと協力関係を築いている三菱商事とともに、今回の入札参加を決めた。
エネコ社の株式はオランダの自治体が100%保有しているが、中部電力によると、現時点で95%を買収できるメドが立っているという。エネコ社の身売りには、ヨーロッパでの電気事業政策により発電部門と送電部門の分社化が進められたことが背景にあるという。株式売却の意向を示している自治体は、株式売却で得られた資金を再生可能エネルギーに投資する計画があるとみられる。
【茅野 雅弘】
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