「買う」が、変わった!~緊急事態宣言が契機に
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大手食品メーカーの担当者と話す機会があった。「コロナ騒動」によって、これまではトイレットペーパーやティッシュ、消毒液、マスクなどの欠品が取りざたされていたが、次第に消費者の消費傾向に変化が生じてきているという。
小池東京都知事によるコロナウイルス感染症対策の記者会見以降、関東での調味料販売に変化が起きた。関東地域の調味料販売に占める割合は約50%と大きく、全国に及ぼす影響は少なくなかった。その後、4月7日の緊急事態宣言発令後、この動きが一気に全国へと広がり、九州・福岡でも、調味料の販売状況に変化が生じた。乾麺、粉(お好み焼き、たこ焼き、ホットケーキミックス)が売れているというのは周知の事実だが、調味料にもその影響が顕著に出てきたのだ。4月16日に、緊急事態宣言は全国に拡大。さらに調味料需要が高まっていく。
現在、テレビをはじめ、各メディアでは、当初の「お家で過ごそう」から、「〇〇をしてすごそう!」と呼びかけるようになり、「料理を作る」という内容のコンテンツも増えてきた。
パンやケーキを手作りする家庭が急速に増えたのだろう。先週末、スーパーに行くと、これまで、欠品することがあまりなかったドライイーストや、ベーキングパウダーまで欠品していた。
家庭での過ごし方も、家族での時間をどのように過ごすかということを念頭に置いた消費行動へと変わってきているようだ。緊急事態宣言は、当初の連休明けまでから「延長」すると報道されている。そうした流れを見越して、家庭での過ごし方が変化してきているのだろう。
【井上 剛】
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