アフターコロナ時代、「オンライン」=「品定め」の場に
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(株)TMエンタープライズ 代表取締役 杉本 尚丈 氏
当社は動画コンテンツの制作やテレビ番組の制作を行っているが、業務にはハイスペックなパソコンが欠かせない。高画質の映像をテンポよく編集するには、処理能力の低いパソコンでは仕事にならない。仕事の能率をアップさせるために、事務所には高価なパソコンを常備している。
そうしたなか、リモートワーク時代に置いていかれないように、小生の自宅に置いてあるパソコンもバージョンアップした。今年のゴールデンウイークは、今年一番の大仕事があり、どうしても事務所と自宅の両方で、時間に関係なく、仕事をする必要があった。リモートミーティングしながら、自宅で延々と編集作業に没頭していたこともあり、年甲斐もなく徹夜作業をする日もあった。
パソコンに向かっている時間が長いと、当社サイトのお問い合わせページに、営業メールがたくさん来ているのに気付く。ここ2カ月ぐらい、毎日10件ぐらいの営業メールがきているようだ。今まではほとんどなかったのに、リアル営業ができないからか、営業マンが一生懸命、企業のお問い合わせページに向かって、無差別メール攻撃をしているのだろう。内容は、「リモート営業を手伝います」「優秀なクリエーターがオンラインで作業します」といった、似たような内容がほとんど。一応、時代をとらえているような内容だ。
そして、これらのメールを読んでいて、最近思うことがある。私も含めて、オンラインに“慣れっこ”になった人たちは、「リアル」に対して、今までよりもより厳しい目で価値判断するようになった。リアルに人と会える機会が少なくなった今、メールの文章や動画コンテンツのクオリティで、発信している人の能力を判断してしまう。
ウーバーイーツで気軽に頼んだ料理がイマイチだったら、リアル店舗に行くことはないだろう。また、メールの文章が意味不明だったら、その営業マンの話を聞いてみたいと思わない。悪いと思いながらも、「オンライン」は取捨選択の判断材料に使えるのだ。
当社では最近、第一線で活躍しているセミナー講師の方々たちから、オンライン教材の制作の話をたくさんいただいている。やはり一流の人たちはセミナーの内容もさることながら、見た目の品質もかなり重視している。妥協も一切なし。「こりゃ、購入する価値ある!」というコンテンツばかりだ。だから、この人たちは「リアル」なセミナーも大人気なのかと思わせられる。
「オンライン」や「在宅」で済ませられるものが、これだけ多くなり、それに慣れっこになってしまった私たちは、今後、感染リスクを恐れてまで、「外に出る」=「リアル」の領域に踏み込む価値があるかどうかを厳しく判断していくだろう。まさに、「オンライン」=「品定め」の時代に突入したのだ。「オンラインでの質も高いし、この人なら確実に信用できるだろう」と思ったとき、はじめて、「リアル」に対するハードルが下がるのだ。ということは、質の高いオンラインコンテンツをもっていなければ、自分の信用を得る機会を逸するといっても過言ではない。
セミナー講師など、人前で話すことを生業としている方々はぜひとも質の高いオンラインセミナー動画をつくってみてはいかがだろうか?当社は現在、制作スタッフ全員の自宅用パソコンをバージョンアップするよう画策中で、出勤せずに、リモートで質の高い映像コンテンツをつくる体制を整えつつある。人員は増やさずとも、生産体制は倍増できそうだ。見込み客獲得の第一歩は「高品質オンライン動画」。アフターコロナ時代に向けて、当社もしっかりと準備を進めていく必要がある。
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