合流新党基軸に政策連合構築へ
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NetIB-Newsでは、政治経済学者の植草一秀氏のブログ記事から一部を抜粋して紹介する。今回は、「次の衆院総選挙に向けて、『共生社会』を実現するために、合流新党を軸にした「新生=真正野党共闘」を構築すべきだ」と訴える8月22日付の記事を紹介する。
立憲民主党と国民民主党の合流は日本政治刷新に向けての重要な第一歩になる。
この合流について、メディアが批判的な主張を繰り広げている。国民民主党の分裂
選挙目当ての合流
一部の労働組合の支援拒絶
政党交付金をめぐる内ゲバ
など、合流を批判する見解が多く流布されている。しかし、この事実が逆に合流効果の大きさを示しているといえる。
取るに足らない事象であるなら声を高めて批判する必要がない。
新たに発足する新党が既得権勢力の大きな脅威になる可能性を秘めていると判断されるから批判を受ける。(略)
今回の新党創設は年内にも予想される次期衆院総選挙に重大な影響を与えるものになる。
立憲民主と国民民主の単純な合流であったなら大きな期待は生まれなかった。
しかし、新党の基本理念、基本政策に賛同できない者が合流に加わらない選択を示したことにより、この合流が大きな意味をもつことになった。(略)
現時点の主要政策論争点は
憲法、原発、経済政策
である。新党の綱領には
憲法問題について「立憲主義の深化」
原発について「原発ゼロ」
経済政策について「共生社会の構築」
が明示された。「立憲主義の深化」とは戦争放棄、戦力の不保持、基本的人権の最高法規性という現行憲法の根幹を揺るがさないことを意味する。
憲法問題と原発政策について基本路線を共有できないからこそ、玉木氏は合流しなかった。
この点が重要である。(略)
2020年4-6月期の実質GDPは485兆円(季節調整済、年率換算)に縮小した。
これは2012年10-12月期の実質GDP498兆円を下回る。
日本経済の生産水準は第2次安倍内閣発足以前の水準よりも低くなってしまった。この低迷経済のなかで圧倒的多数の国民が下流に押し流され、生存権をも脅かすかたちで庶民大増税が強行された。
この悪徳消費税増税の路線を敷いたのは菅直人氏と野田佳彦氏である。
今回の立憲・国民合流の最大の問題点はこの両者が合流新党に加わったことだ。
本来、この二名は合流新党に加わらせるべきではなかった。(略)
より重要な施策は消費税の減免である。
安倍内閣は第一次、第二次補正予算で58兆円もの国費を投入した。
この規模の財政資金を投下するなら、1人10万円給付と消費税ゼロ2年間を実現できる。
消費税を5%に引き下げる措置なら4年間も実施できる。
58兆円の補正予算で一律10万円給付と消費税率5%の4年間実施を選択するべきだった。(略)
また、生活保護制度を生活保障制度に刷新して、その拡充を図ること。
最低賃金引き上げを政府補償の下で実現すること。
これらが「共生社会」を構築するための重要施策になる。次の衆院総選挙に向けて、合流新党を軸に、共産党、社民党、れいわ新選組を
含めた「新生=真正野党共闘」を構築すべきだ。※続きは8月22日のメルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」「合流新党基軸に政策連合構築へ」で。
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