【安倍首相辞任(2)】3代目の世襲議員が国民の気持ちを理解できないのは当然
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政治家(国会議員)が、家業に成り下がってしまっている。2代目どころか3代目の政治家がゴロゴロしているのが現実だ。投票者である国民は、この現実を許して良いのだろうか。
取材してわかったことがある。ほとんどの3代目の世襲議員は東京育ちで選挙区に住んだ経験がないため、地元への愛情や親近感を少しも持ち合わせておらず、投票者である選挙区の住民を「国会議員という家業の存続を黙認してくれる存在」としか考えていないということだ。
安倍首相を例に挙げて、その事実を検証してみよう。祖父の安倍寛氏、父の安倍晋太郎氏はともに国会議員で、晋三首相は3代目に当たる。
父・晋太郎氏は山口県育ちであるが、晋三首相は1954年に東京に生まれ、成蹊小学校から成蹊大学時代まで青年時代を東京で過ごした。里帰りは年1回の先祖供養のための墓まいりのみという有り様で、ボンボン育ちで御曹司である安倍首相が地元市民の暮らしに関心を示すことはない。安倍首相の禅譲を期待している岸田文雄政調会長も同様の環境で育ってきた。祖父・岸田正記氏、父・岸田文武氏ともに長年、代議士を務めており、岸田氏は山口県の隣県である広島県の衆議院第1区選出であるが、広島在住の経験は皆無だ。
岸田氏は、父・文武氏が通産省官僚として勤務していたため、幼少時代をニューヨークで過ごし、小学校3年から東京に転校した。開成高校から早稲田大学、銀行を経て、父・文武氏の選挙基盤を継承して家業を継いでいる。この有り様では岸田氏も安倍首相同様に国民の気持ちが理解できるとは思えず、禅譲が望ましいとは思えない。参議院山口県選挙区において議席を守り通している参議院議員の林芳正氏は3代目であるが、林氏は父の意向もあり、下関市で育ち地元の高校を卒業している。地元で育った経験があるからこそ、地元への強い愛着を抱いている。国民は投票者として、近いうちに実施が予想される解散総選挙において、地元に愛着がなく家業存続のことしか考えていない政治家を落選させてしまうことが必要ではないか!
(つづく)
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