日本とイタリアの経済交流促進に向けて~日伊フォーラム開催(日伊経済連合会主催)
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日伊経済連合会(ダニエレ・ディサント会長)主催による日伊フォーラムが10月30日、西鉄グランドホテルにて開催された。今年は「日伊における国際的シナジー効果のためのシナリオと展望」というテーマで、駐日本イタリア大使などが講演を行った。
同フォーラムは日伊経済連合会により福岡の事業者のイタリアとのビジネス交流の機会を創設することを目的に2013年に創設され、今年で8回目となる(今年、「西日本国際ビジネスフォーラム」から「日伊フォーラム」へと改称)。駐日イタリア大使のジョルジョ・スタラーチェ氏、カトリック福岡司教区司教のヨゼフ・アベイヤ氏、日伊経済連合会会長のディサント氏(ディサント(株)社長)がそれぞれ講演を行い、同会副会長・田中雅敏氏(明倫国際法律事務所代表弁護士)が閉会のあいさつを述べた。また、新型コロナウイルス感染予防のため出席できなかったものの、日本から参議院議員・大家敏志氏と衆議院議員・鬼木誠氏が、イタリアから外務副大臣のイヴァン・スカルファロット氏など数名の議員とジャーナリストがビデオレターにて講演を行っており、両国の本フォーラムに寄せる期待の大きさがうかがえた。
スタラーチェ大使は、日本と欧州との経済連携協定(EPA)発効後、イタリアの対日輸出額は非常に伸びており、19年のEPA発効後、イタリアの対日輸出は前年比20%増加・100億ユーロに到達したと述べた(イタリア統計局)。コロナ以降、貿易は落ち込んでいるが、そのなかでも、イタリアから日本への食品輸出は伸びており、とくにお菓子部門が21.7%増(同)、医薬品が6.9%増(同)と伸びているという。
アベイヤ司教は4月にカトリック福岡教区の司教として教皇フランシスコに任命を受け、福岡、熊本、佐賀の3県にあるカトリック教会のとりまとめを行っている。コロナ禍に関して、「パンデミック」の語源はギリシャ語の「パン」(「すべて)という意味)と「デモス」(「人々」あるいは「群衆」という意味)からきていてすべての人々におよぶものという意味合いがあることを紹介したうえで、このような状況のなかで、「愛と連帯のパンデミック」を起こすことが、希望への唯一の道であると述べた。
ディサント会長は、イタリアへのフォーカスをより明白にするために改称したこと、今年はオンラインツールなどを活用し日伊間での事業推進に努めたことなどを紹介するとともに、持続可能性、環境、スタートアップ、イノベーションなどにおける来年の日伊交流への期待を表明した。
今年はあいにくコロナ禍のため来場者制限を行った上での開催となったが、次回のフォーラムには日伊交流に関心のある多くの人が参加できることを期待したい。
【茅野 雅弘】
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