【縄文道通信第58号】縄文道ユートピア論~実現可能な道程 縄文道―武士道―未来道(前)
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(一社)縄文道研究所
Net-IB Newsでは、(一社)縄文道研究所の「縄文道通信」を掲載していく。
今回は第58号の記事を紹介。縄文道と実現可能なユートピア論
ユートピア(UTOPIA)という言葉は理想郷、平和な世界の代名詞として世界中で使用されている。この言葉は、英国の哲学者トーマス・モアがユートピアという書籍を1516年に著して一躍有名になった。
イメージとしては人類共通の唯一の価値観、思想であって平和な理想郷という解釈になると思う。人類共通の普遍的なイメージで、「どこにもない」理想郷として捉えた彼の造語でもある。モアが描き出した理想の国は、自由と規律を兼ね備えた共和国で、国民は人間の自然な姿を愛し、「戦争で得られた名誉ほど、不名誉なものはない」と考えられている。
この理想郷的な社会が、日本列島で約1万4,000年続いた新石器時代、すなわち縄文時代に実現していたことは、この縄文道通信シリーズで再三述べてきた。人類の目指すべき理想郷を国連は2015年にSDG’s―sustainable development goal:持続成長可能な社会―として17条を発表し、世界中でこの目標を30年までに実現することを掲げた。
「縄文道」の商標登録を申請したときは、縄文文化のなかに人類普遍の道と日本人固有の道である大和の道の2つがあるとして申請した。特許庁からの認可を受けて3年が経過したが、突如人類を襲った新型コロナ問題で、縄文道の掲げる普遍的な道が注目されるようになった。それは、ウイルスという全人類の命と財産を奪いかねない危機、生存に対する危機をどのように克服するのかが問われているからだ。さらに地球温暖化問題がますます深刻化することで、環境問題に対する人類全体での取り組みの重要性が認識され始めた。
これは、日本の縄文時代に、我々の祖先の縄文人が自然との共存・共生という循環的な環境を維持し、長期に平和を実現してきたことで、歴史的に実証されている。さらに母性が尊重されていたdiversityを実現し、富の配分が極めて平等な社会が実現されていたことを強調したい。
(つづく)
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