【縄文道通信第59号】縄文道は身体知~縄文道―武士道―未来道(前)
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(一社)縄文道研究所
Net-IB Newsでは、(一社)縄文道研究所の「縄文道通信」を掲載していく。
今回は第59号の記事を紹介。縄文道は五感を大切にする「身体知」である
日本の歴史の中で燦然と輝く、約1万4,000年の縄文時代の人々は狩猟、漁労、採集生活者であった。
生活のリズムは常に日の出から日の入りまで、太陽の光を浴びて自然の賜物を生存のために獲得して生きてきた生活である。
生存のために、日々の獲物獲得のために、道具を開発し獲物を捕らえる作業は人間の基本的な五感をフルに使うものであった。
恐らく五感が日々鍛えられていたので、イノシシ、熊、ムササビ、テンから、さまざまな魚、鯨、イルカなども工夫を凝らして獲得し日々の糧としていた。
この通信でも何度か紹介させていただいたイスラエルの世界的歴史学者ユバル・ノア・ハラリ博士は、「現代人が最も失われたものは五感であり、人間性を回復するには五感を取り戻す必要があると」訴えている。
日本人は縄文文化という五感を全身で活用してきた文化を持ち、現代まで活かされている。東北地方の狩猟生活者の「またぎ」や、アイヌの人々の熊との共存、手づくり、モノづくりの匠などは、五感を鍛えていなければできない仕事である。
日本は神道の国とも呼ばれ、紀元前660年の神武天皇以来、今生天皇まで126代続く、世界最古の皇室を持つ。この基本は神道で、神道の起源は縄文時代中期に遡るという説もある。神道を代表する柔術は相撲である。相撲は重量での階級はなく、小兵の力士が大きな力士を技で制することがあり、実力主義の柔術である。
「小が大を制す」「柔が剛を制す」「いなす」「かわす」「軽業」といった身体を柔らかく使いこなす術がある。
日本は古来の柔術である古武術の思想と、鎌倉時代から江戸時代にかけて形成された古武道がある。古武術の伝統は相撲や薙刀(なぎなた)があるが、まず形が整い、仕切り、勝負後の礼儀、全て神道の儀礼に基づいた日本で完成された素晴らしい武術である。
日本では古武道から進化した柔道・剣道・弓道・空手道・合気道といった武道も盛んである。
(つづく)
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